13、相沢筆工房の胡散臭さよ
文字数 4,029文字
どういったルートで帰宅したのか覚えていない。
夜十時頃かかってきた母からの電話の内容もあいまいだ。
この家は、僕ひとりでは広すぎる。
やっと何かを口に入れようと思ったのは十一時直前。テレビをつけるとローカルニュースがやっていた。
「愛、愛、愛の筆~ 芽八の誇り~相沢~ FU・DE・工房~」
陽気な音楽にのせてよく知る名前が僕の気持ちを逆なでした。
相沢筆工房のCMじゃないか。
昼間のやり取りを思い出してさらに胸がざわつく。
「妙だよな」
そう、妙なのだ。乃瑛琉の話によれば、薬の購入数は毎月限られているという。相沢に女兄弟はいない。
では、どこで彼は薬を入手しているのか?
仮に母親や家政婦の余りを乃瑛琉に渡したとする。
二人が幼馴染かなにか困ったときはお互い支えあう関係だとしたら、相沢を頼ることもあるかもしれない。
でも、---何か引っかかる。
腕を組んで目を閉じ、深く思考する。
母親は薬を転売していると言っていた。だが、その薬と同等の価値を持つ乃瑛琉の毛髪。母親はそれを知っているのだろうか。乃瑛琉の髪に価値があるとすれば、娘の健康維持に尽力しても良さそうなものだが。
ここからは僕の推測に過ぎないが、薬を与えないことで乃瑛琉本来の希少価値が出るとしたら?少なくとも他の人とは違う毛髪であることは間違いない。
慰霊碑広場で呪文を唱えた時、宝石のように髪の毛が艶めいた上に短く刈ったはずの髪の毛が伸びたのだ。
あの毛髪を、相沢はいったい何に使うのか。いずれ彼は父親の会社も継ぐだろう。
『毛』繋がりで考えると研究のため?
確かに彼女のような特殊な髪の毛は研究材料としては持ってこいのはず。となれば、特別な健康診断で選ばれたエリカやほたるの髪にも何かしらの価値がある可能性は高い。やはり彼女たちの髪も集めているのだろうか。それとも、相沢は兵頭と同じ乃瑛琉を女帝として支持しているのか。考えれば考えるほど泥沼にはまっていく。
再びテレビから相沢筆工房の陽気なCMが流れてくる。
携帯を取り出し、ひとまずエリカにメールを送った。
「こんばんわ。いきなり変なこと訊いちゃうけど、相沢って毛髪をコレクションしてたりする? あと、相沢に自分の髪をあげたことってある?」
我ながら捻りのない質問だが、そうかと言ってほかの言い回しを敢えて考えようとは思わない。遠回しに訊いたところで、内容が内容なだけに第三者は混乱するだけだろう。
返信を待つ間、インターネット『相沢筆工房』を検索する。芽八を検索してもヒットしなかったことを考えると、一発で一番上に表示されたことは少し意外に感じた。
『5万本突破』の文字が点滅するトップ画面。
目次を見ると、筆に対する情熱や、マメ知識が書かれていた。他にも誕生記念筆についての項目があり、クリックしてみる。赤子の誕生を祝って産毛で作る筆についての説明文。
乃瑛琉の髪で似たような理由を考えてみるがいまいちはまらない。
今度は会社概要から相沢の父親の名前を見つけ出し、コピペして改めて検索してみた。意外な記事がヒット。
十年前に、上場企業の仲間入りを果たしたことで地元の新聞社からインタビューを受けた時のものだった。代表の写真もしっかりアップされている。相沢とは浅黒い肌とぱっちりとした目元が似ていた。若い頃はそれなりにハンサムだったのかもしれないが、写真の代表は横にも縦にも大きかった。
やや浮き上がった光沢のある銀色のふさふさの毛髪には、見るからに違和感があった。おそらく自慢の素材で作った特性のカツラなのだろう。例大祭の準備で集まった時、相沢くんに避難の目を向けられたことを思い出す。
---社長は「我が社の筆は、普通の筆とは違う」と豪語されていますが、どんな特徴があるのですか?
相沢社長:生きているんですよ、筆が。と言ってもこれは比喩じゃないですよ。単なる道具に過ぎなかった筆に革命がもたらされたのです。我が社の筆は、意志を持った筆なのです。
---意志とは具体的に?
相沢社長:『書道筆』ならば、書こうとするものを頭に浮かべるとその人が持つ字体や癖を生かす完璧な字体を導いてくれるのです。持ち主の手に馴染んでくると、さらに筆は覚醒します。自分が書くべき言葉を見出してくれたり、一部の事例では、目を閉じて書くと身体の中にあるストレスの箱を壊して外に文字として放出してくれることもあります。つまり、我が社の筆は単なる道具ではなく、自分の心の中を整理してくれるのに役立つ場合があります。同じことが我が社の『化粧筆』にも言えます。持ち主の肌に馴染んでいくと、産毛や髪の毛と共鳴することで様々な効能を生み出します。主に本能的な部分を刺激するわけですが、『芽八で生まれ育った人々』とは非常に相性が良いという興味深いデータが出ています。
---驚くべき効果ですね。因みに、『芽八で生まれ育った人々』と相性が良いというのは?
相沢社長:芽八の人々は、昔から同じ信仰を持っています。実際には、自覚の薄い者もいるようですが歴史を紐解いていくと簡単にわかることです。
---話は変わりますが、御社は芽八市の雇用の創出にも一役買っているとお聞きしましたが、どのような取り組みに力を入れているのでしょうか?
相沢社長:はい。芽八市の所得格差は広がるばかりです。他県への人口流出はそれほど高くないようですが、我が社の原材料は芽八市ですべて賄っています。具体的にどういうものかは企業秘密なので言えませんが、産地化を目指すことで雇用に繋がると考えたのです。
このような内容のインタビューになっていた。奇妙なキーワードが散見される。
筆の効力は、一部の事例として紹介されているところをみるとどうも胡散臭い。プラセボ効果もあるのだろう。芽八市の人々と相性が良いという表現も、特産物として認知されるよう根回しをしているのではないかと思われる。
雇用創出という点は事実なのだろう。病院にまでポスターが貼られていたのだ。芽八が誇る企業として浸透している節はある。しかし、一点だけどうにも咀嚼できない部分がある。芽八の人々は昔から同じ信仰を持っているという点だ。
しばらくは首を傾げながら、PCいっぱいに映し出された相沢社長と対峙していた。銀色のカツラは、やはりインパクト大だ。
すると、エリカから電話がかかってきた。
「ないよ。人に自分の髪を渡すって、んな、相撲取りでもあるまいし!」
「じゃあ質問変えるけど、特別健康診断でキミと工藤さんと右京さんが引っかかったと聞いた。自分の身体が他の人とは違うなって感じることある?」
立ち入った質問なのは重々承知だが、何かしら答えてくれる自信はなぜかあった。
「夜いくら寝ても昼間強い眠気を引き起こす。時に激しい貧血になる。あたしの特別とは、しょせんその程度だ。カダンで薬を生成する力もないことはないが、その三人の中では一番弱いな」
「カダン?」
漢字にすぐさま変換できなかった。
「通称花壇。花に、仏壇の壇だ」
「花壇……。そこで薬を生成するってどういうこと?」
「学校の屋上にあるんだ。因みに、どうやって薬を作るのかは言えないぞ。人には言わないことを条件に、ある会社と契約しているからな」
---ある会社
相沢筆工房ではないだろうか。
しかし、それ以上の推理は止めておいた。
今は、余所者の自分にとって誰が味方で、誰が敵なのか自信を持って線引きできないのだから。
「いろいろ話してくれてサンキュー」
「ついでだ。おまえの質問に答えたわけだし、こちらの質問にも答えてもらいたい」
急にエリカが流れを変えてきた。
もちろん僕は快諾する。
「あたしが自分の店(黄昏)を教えた日、おまえは来てくれたよな? そこで、何か買ってくれたか?」
「中古のハードディスクを買ったけど。在庫管理か何かか?」
「悪いんだが……新品と交換してやるから、それ返品してくれないか?」
携帯を手にしたまま、視線をぐるりと時計回りに一周させてしまった。
ここ二十年の例大祭の写真が保存されていたことを思い出す。
なるほど、生徒会で保管していたものを間違ってエリカが売りに出してしまったのか。合点がいく。
もちろん、自分から中身を見てしまったことは言わなかった。
「いつ持っていけば良い?」
「明後日、平気か? 例大祭の準備を終えたら電波塔の観察をしに行こうと思っているんだが、その時に持ってきてくれたら助かるな」
「了解」
「じゃあ、またな!」
そこでエリカとのやりとりを終えた。
売ってはいけないものだったのだろうか?
しっかり者のエリカとは言え、未成年だ。未成年の経営者ならば、小さなミスも犯すだろう。
それより、花壇の話が実に興味深かった。
そのうち、多くの点は線となって様々な謎が解けるに違いない。
その日を想像すると、怖くもあり待ち遠しくもあった。
ずっと常識では計れないもやもやしたものに翻弄され続けているのだ。
ベッドに横になって、携帯のカレンダーアプリをぼんやりと眺める。
まもなく例大祭の日がやってこようとしていた。
面を被った人々の行列。
気のせいだろうか。そんなお祭りには、以前どこかで見たことがあるような気がした。
何かを忘れている。決定的な何かを。
かつてこの地に来たことがあるのだろうか。
父の、いわゆるソウルメイトは、ずっとこの地にすんでいると聞いたことがある。
ならば、家族で一度は来たことがあるのかもしれない。
そんなことを考えているうちに、うとうとと眠ってしまった。
夜十時頃かかってきた母からの電話の内容もあいまいだ。
この家は、僕ひとりでは広すぎる。
やっと何かを口に入れようと思ったのは十一時直前。テレビをつけるとローカルニュースがやっていた。
「愛、愛、愛の筆~ 芽八の誇り~相沢~ FU・DE・工房~」
陽気な音楽にのせてよく知る名前が僕の気持ちを逆なでした。
相沢筆工房のCMじゃないか。
昼間のやり取りを思い出してさらに胸がざわつく。
「妙だよな」
そう、妙なのだ。乃瑛琉の話によれば、薬の購入数は毎月限られているという。相沢に女兄弟はいない。
では、どこで彼は薬を入手しているのか?
仮に母親や家政婦の余りを乃瑛琉に渡したとする。
二人が幼馴染かなにか困ったときはお互い支えあう関係だとしたら、相沢を頼ることもあるかもしれない。
でも、---何か引っかかる。
腕を組んで目を閉じ、深く思考する。
母親は薬を転売していると言っていた。だが、その薬と同等の価値を持つ乃瑛琉の毛髪。母親はそれを知っているのだろうか。乃瑛琉の髪に価値があるとすれば、娘の健康維持に尽力しても良さそうなものだが。
ここからは僕の推測に過ぎないが、薬を与えないことで乃瑛琉本来の希少価値が出るとしたら?少なくとも他の人とは違う毛髪であることは間違いない。
慰霊碑広場で呪文を唱えた時、宝石のように髪の毛が艶めいた上に短く刈ったはずの髪の毛が伸びたのだ。
あの毛髪を、相沢はいったい何に使うのか。いずれ彼は父親の会社も継ぐだろう。
『毛』繋がりで考えると研究のため?
確かに彼女のような特殊な髪の毛は研究材料としては持ってこいのはず。となれば、特別な健康診断で選ばれたエリカやほたるの髪にも何かしらの価値がある可能性は高い。やはり彼女たちの髪も集めているのだろうか。それとも、相沢は兵頭と同じ乃瑛琉を女帝として支持しているのか。考えれば考えるほど泥沼にはまっていく。
再びテレビから相沢筆工房の陽気なCMが流れてくる。
携帯を取り出し、ひとまずエリカにメールを送った。
「こんばんわ。いきなり変なこと訊いちゃうけど、相沢って毛髪をコレクションしてたりする? あと、相沢に自分の髪をあげたことってある?」
我ながら捻りのない質問だが、そうかと言ってほかの言い回しを敢えて考えようとは思わない。遠回しに訊いたところで、内容が内容なだけに第三者は混乱するだけだろう。
返信を待つ間、インターネット『相沢筆工房』を検索する。芽八を検索してもヒットしなかったことを考えると、一発で一番上に表示されたことは少し意外に感じた。
『5万本突破』の文字が点滅するトップ画面。
目次を見ると、筆に対する情熱や、マメ知識が書かれていた。他にも誕生記念筆についての項目があり、クリックしてみる。赤子の誕生を祝って産毛で作る筆についての説明文。
乃瑛琉の髪で似たような理由を考えてみるがいまいちはまらない。
今度は会社概要から相沢の父親の名前を見つけ出し、コピペして改めて検索してみた。意外な記事がヒット。
十年前に、上場企業の仲間入りを果たしたことで地元の新聞社からインタビューを受けた時のものだった。代表の写真もしっかりアップされている。相沢とは浅黒い肌とぱっちりとした目元が似ていた。若い頃はそれなりにハンサムだったのかもしれないが、写真の代表は横にも縦にも大きかった。
やや浮き上がった光沢のある銀色のふさふさの毛髪には、見るからに違和感があった。おそらく自慢の素材で作った特性のカツラなのだろう。例大祭の準備で集まった時、相沢くんに避難の目を向けられたことを思い出す。
---社長は「我が社の筆は、普通の筆とは違う」と豪語されていますが、どんな特徴があるのですか?
相沢社長:生きているんですよ、筆が。と言ってもこれは比喩じゃないですよ。単なる道具に過ぎなかった筆に革命がもたらされたのです。我が社の筆は、意志を持った筆なのです。
---意志とは具体的に?
相沢社長:『書道筆』ならば、書こうとするものを頭に浮かべるとその人が持つ字体や癖を生かす完璧な字体を導いてくれるのです。持ち主の手に馴染んでくると、さらに筆は覚醒します。自分が書くべき言葉を見出してくれたり、一部の事例では、目を閉じて書くと身体の中にあるストレスの箱を壊して外に文字として放出してくれることもあります。つまり、我が社の筆は単なる道具ではなく、自分の心の中を整理してくれるのに役立つ場合があります。同じことが我が社の『化粧筆』にも言えます。持ち主の肌に馴染んでいくと、産毛や髪の毛と共鳴することで様々な効能を生み出します。主に本能的な部分を刺激するわけですが、『芽八で生まれ育った人々』とは非常に相性が良いという興味深いデータが出ています。
---驚くべき効果ですね。因みに、『芽八で生まれ育った人々』と相性が良いというのは?
相沢社長:芽八の人々は、昔から同じ信仰を持っています。実際には、自覚の薄い者もいるようですが歴史を紐解いていくと簡単にわかることです。
---話は変わりますが、御社は芽八市の雇用の創出にも一役買っているとお聞きしましたが、どのような取り組みに力を入れているのでしょうか?
相沢社長:はい。芽八市の所得格差は広がるばかりです。他県への人口流出はそれほど高くないようですが、我が社の原材料は芽八市ですべて賄っています。具体的にどういうものかは企業秘密なので言えませんが、産地化を目指すことで雇用に繋がると考えたのです。
このような内容のインタビューになっていた。奇妙なキーワードが散見される。
筆の効力は、一部の事例として紹介されているところをみるとどうも胡散臭い。プラセボ効果もあるのだろう。芽八市の人々と相性が良いという表現も、特産物として認知されるよう根回しをしているのではないかと思われる。
雇用創出という点は事実なのだろう。病院にまでポスターが貼られていたのだ。芽八が誇る企業として浸透している節はある。しかし、一点だけどうにも咀嚼できない部分がある。芽八の人々は昔から同じ信仰を持っているという点だ。
しばらくは首を傾げながら、PCいっぱいに映し出された相沢社長と対峙していた。銀色のカツラは、やはりインパクト大だ。
すると、エリカから電話がかかってきた。
「ないよ。人に自分の髪を渡すって、んな、相撲取りでもあるまいし!」
「じゃあ質問変えるけど、特別健康診断でキミと工藤さんと右京さんが引っかかったと聞いた。自分の身体が他の人とは違うなって感じることある?」
立ち入った質問なのは重々承知だが、何かしら答えてくれる自信はなぜかあった。
「夜いくら寝ても昼間強い眠気を引き起こす。時に激しい貧血になる。あたしの特別とは、しょせんその程度だ。カダンで薬を生成する力もないことはないが、その三人の中では一番弱いな」
「カダン?」
漢字にすぐさま変換できなかった。
「通称花壇。花に、仏壇の壇だ」
「花壇……。そこで薬を生成するってどういうこと?」
「学校の屋上にあるんだ。因みに、どうやって薬を作るのかは言えないぞ。人には言わないことを条件に、ある会社と契約しているからな」
---ある会社
相沢筆工房ではないだろうか。
しかし、それ以上の推理は止めておいた。
今は、余所者の自分にとって誰が味方で、誰が敵なのか自信を持って線引きできないのだから。
「いろいろ話してくれてサンキュー」
「ついでだ。おまえの質問に答えたわけだし、こちらの質問にも答えてもらいたい」
急にエリカが流れを変えてきた。
もちろん僕は快諾する。
「あたしが自分の店(黄昏)を教えた日、おまえは来てくれたよな? そこで、何か買ってくれたか?」
「中古のハードディスクを買ったけど。在庫管理か何かか?」
「悪いんだが……新品と交換してやるから、それ返品してくれないか?」
携帯を手にしたまま、視線をぐるりと時計回りに一周させてしまった。
ここ二十年の例大祭の写真が保存されていたことを思い出す。
なるほど、生徒会で保管していたものを間違ってエリカが売りに出してしまったのか。合点がいく。
もちろん、自分から中身を見てしまったことは言わなかった。
「いつ持っていけば良い?」
「明後日、平気か? 例大祭の準備を終えたら電波塔の観察をしに行こうと思っているんだが、その時に持ってきてくれたら助かるな」
「了解」
「じゃあ、またな!」
そこでエリカとのやりとりを終えた。
売ってはいけないものだったのだろうか?
しっかり者のエリカとは言え、未成年だ。未成年の経営者ならば、小さなミスも犯すだろう。
それより、花壇の話が実に興味深かった。
そのうち、多くの点は線となって様々な謎が解けるに違いない。
その日を想像すると、怖くもあり待ち遠しくもあった。
ずっと常識では計れないもやもやしたものに翻弄され続けているのだ。
ベッドに横になって、携帯のカレンダーアプリをぼんやりと眺める。
まもなく例大祭の日がやってこようとしていた。
面を被った人々の行列。
気のせいだろうか。そんなお祭りには、以前どこかで見たことがあるような気がした。
何かを忘れている。決定的な何かを。
かつてこの地に来たことがあるのだろうか。
父の、いわゆるソウルメイトは、ずっとこの地にすんでいると聞いたことがある。
ならば、家族で一度は来たことがあるのかもしれない。
そんなことを考えているうちに、うとうとと眠ってしまった。