『ドント・ブリーズ2』  おじいちゃん性格が丸くなる【50点】

文字数 1,015文字

【あらすじ】




 孤独な盲目の老人の家に押し入った若者たちが思いがけない恐怖を味わうさまを描いて全米スマッシュヒットを記録し、日本でもSNSを中心に口コミで評判が広がりロングランヒットとなったホラー「ドント・ブリーズ」の続編。


 あれから8年。


 盲目の老人は、惨劇の起こった屋敷でひとりの少女を大切に育てていた。


 少女と2人だけの生活を誰にも邪魔されないよう、静かに暮らしている老人だったが、少女に向ける表情には言いようのない不気味さが漂っていた。


 そんな2人の前にある時、謎の武装集団が現れる。


 彼らが少女を狙って屋敷に踏み入ってきたことから、老人の狂気が再び目を覚ます。


 前作でフェデ・アルバレス監督とともに脚本を手がけたロド・サヤゲスがメガホンをとり、前作のアルバレス監督も製作・共同脚本として参加。


 プロデューサーのサム・ライミも続投し、盲目の老人をスティーブン・ラングが再び演じている。




【冒頭紹介】




 主人公の盲目の老人は、少女にサバイバル技術を教えていた。


 少女は学校に行きたいと言うが、盲目の老人はそれを許さなかった。


 ある日、少女を付け狙う武装集団が、盲目の老人の家を襲撃する。


 彼らは盲目の老人の【過去】をバラすと言うが・・・。




【因幡さんの映画語り】




 ドント・ブリーズ1の続編。


 見た目盲目のひ弱そうな老人が、実は最強の軍人だったという話。


 ドント・ブリーズ1では、強盗が主人公で、老人にやられてもしかたがないと思わせて、盲目の老人がとんでもない邪悪だったという話だった。


 今回は盲目の老人が主人公で、【できるはずのない娘】と暮らしていることに、1を見ている人は不安を感じることとなるだろう。


 1ですでにネタバレになっているので、続編はかなりの主人公改変がされている。




 1とのつながりはほぼなく、ホラーというよりかは、アクション要素が強くなっている。


 盲目の老人も、1ではかなりの異常性を持っていたのだが、今回は正義の味方である。


 1を見た人は、老人の邪悪性を知っているので、敵が実はいい人なのではという展開の逆転を期待するかもしれないが、残念なことに敵は敵だった。


 盲目というハンデをせおっているためか、話も都合の良い箇所がいくつかあるものの、アクションと人間ドラマは楽しめる。


 やはり続編には魔物が住んでいた。


 今一度盲目の老人のあの強い個性が見たい人には、あまりにも丸くなりすぎていて拍子抜けすることになるだろう。

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