第4話 ヤマト
文字数 989文字
ミヤシタはサッカー部の対外練習試合に出向き、
帰りに近くの公園に立ち寄る。
2人組の警察官に職務質問を受ける。
そんな形跡など見られずすぐに容疑は晴れる。
教師、生徒から偏見の目で見られるようになる。
保護者からの圧力も強く、
写真部を追われ事実上の廃部となった。
それでもミヤシタの気持ちが
写真から遠ざかることはなかった。
「差し込んだ柔らかな光」とによる強烈なコントラストが、
筆舌に尽くしがたい印象をミヤシタに植えつけた。
そのときは作者と撮影機材以外の情報を知る
次第にフジイに憧れるようになる。
フジイの姿を見かけるようになるが、
声をかけることはなかった。
ほとんどの生徒がそのまま慶泉義塾大学へ進学する中、
ミヤシタは1人聖南大学への進学を決めた。