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文字数 317文字
「三木、しっちょうか、ミユキが森田のアパートから、朝帰りしようらしいぞ」
コキー大熊が僕の席に来て、耳元で囁いた。
ミユキが最近バンド仲間の森田達夫と付き合い始めたことは、知っていた。
森田はいかにも軽い男だった。同級生達とバンドを組んで、サトミ達と同じようにアマチュアバンドのコンサートなどに参加していた。そこにミユキがボーカルとして加わった。
森田はツッパリグループの一員だったが、どこかユニークな奴だった。
「森田にミユキもやられたろうにや」
大熊は、ミユキのことが気がかりな風をして、小さな声でボソボソと言って立ち去った。
「なんで、こうなるの」
僕は当時流行っていたコント55号の落ちのセリフを、溜息をついて心の中でつぶやいた。
コキー大熊が僕の席に来て、耳元で囁いた。
ミユキが最近バンド仲間の森田達夫と付き合い始めたことは、知っていた。
森田はいかにも軽い男だった。同級生達とバンドを組んで、サトミ達と同じようにアマチュアバンドのコンサートなどに参加していた。そこにミユキがボーカルとして加わった。
森田はツッパリグループの一員だったが、どこかユニークな奴だった。
「森田にミユキもやられたろうにや」
大熊は、ミユキのことが気がかりな風をして、小さな声でボソボソと言って立ち去った。
「なんで、こうなるの」
僕は当時流行っていたコント55号の落ちのセリフを、溜息をついて心の中でつぶやいた。
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