第二十七話 アスマとレンの年越し
文字数 2,865文字
12月31日(月)
-PM 1時30分-
《レン自宅》
取り敢えずお掃除して、黒猫マートにお買い物に行かなくちゃ
出ませんね····、今は丁度忙しい時期ですからね···
·····私は妹の櫻井蓮と申します
兄は死んだんですか?
ちょっ、ちょっと待って!生きてるし!
今替わるわっ!!
··············
(て言うか、こんな忙しい時に女性を連れ込むとかクズさに拍車がかかってます)
今はとても忙しい時期なはずです
····女性と一緒におられるとはどう言う了見なのです?
·····んあ?別にお前には関係ねーだろ、何か用か?
一人で寂しく年越しするなら、せめて旨い肉でも食えば良いとおもってな~
·····お前な~、俺を何だと思ってんだよ···!
そもそも··ちゃんと仕事はしてるし、今電話に出たのは俺の可愛い巫女ちゃんだが別にイチャイチャしてる訳じゃねえ!
巫女ちゃんですか····
····何故か怒っておられました
あー····、一応俺の女だからな····
違う女から電話が来たのかと思ったんだろ····
俺はモテるから仕方ねえんだよ!
それに、今の電話の態度は悪かったって言ってるぜ?
····有り難うございます
··しかし、量が多いような気が····
····どうせ寂しく一人で年越すなら、例の特異体質と一緒に食えばいいだろ
何でそんなに驚く····
どうせお前の事だ····、好きなんじゃねえのか?そいつのこと
····アスマさんは紳士的な方です!
兄と一緒にしないで!
まあ、でも····あれでも気を使ってくれているみたいですね···
キッチン、リビング、寝室、風呂、
トイレ、玄関····
今から、黒猫マートへお買い物に行こうかと思うのですが、
丁度良かった、俺も今から行こうと思ってたとこだったよ
(···本当は俺が迎えに行きたいんだが、黒猫マートはうちからの方が近いって言う···)
-PM 4時30分-
《黒猫マート》
ニャーニャー ニャーニャー··
でも黒鉄は賢いから何でも出来るし、本っ当に助かってるよ
ははっ、黒鉄が働いてると女性のお客さんが増えて良い効果だよー
結局、何だかんだで家に着いたのは18時近くになっていた
それから、急いで飯の支度をするレンと、一応手伝う俺
でも、今日ほどワクワクする年末を迎えたのは初めてだった
レンは彼女じゃないし、俺には彼女が居たこともあったけどこんなに楽しいと思った事がない
····これは···
それ程に惚れているのか?
それ以外に説明が付かないこの心境··
レンが俺の側に居てくれる理由···
皮肉な事に、この死ぬほど嫌だった体質に今は感謝すらしていた
はいっ!
他にも沢山作りましたので遠慮なくお食べ下さい!
そうして二人の楽しい年越しが始まった
このまま何事もなく年を越せますように··!
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