【ラジオトーク風】美智子お母さんにインタビュー
文字数 1,445文字
あ、えーと、あはは…
天使のあまちゃんと申します。
美沙ちゃんのお母さんですよね?
あ、あはは……おかーさん落ち着いて、落ち着いて。大丈夫、だいじょうぶ。
えー、今日は美智子さんをゲストにお迎えしています!
あら…なんかみなさんたくさんこっち見てるわ…こんにちは。
美智子さん、美沙ちゃんが生まれるまで、中学校の先生をされていたんですよね?
ええ、中学生の国語を担当していました。
だからかしら、美沙も本を読むのは好きみたい。ふふっ。
中学校の先生になろうと思ったのは、どうしてですか?
そうね…どうしてだったかしら…
…そうそう、私ね、本を読むのが大好きなの。
最近の若い子たちは、漫画やアニメ、スマートフォンとかネットとかで、どんどん本を読まなくなっているでしょう?
でも、本から得られることって、とっても大切なんだって、私思うの。
本を読むには、自分から文字を読んで、そして書かれていることを理解して、想像していく必要があるのよ。
小説はアニメみたいに、もう全て決まっていて、想像の余地もなく受け取るだけ、っていうものじゃないの。
各自が想像の余地を与えられているから、同じ本を読んでも、一人一人の心の中にはそれぞれ違った場面や人物が展開されていくのよ。
ははー、なるほど〜。
えっと、そうすると、このトークメーカーさんのトーク作品はどうなんでしょう?
そうねぇ…私が読んでいる限りでは、文字だけの小説よりだいぶ読みやすいわね。
でも、読みやすいってことは、それだけ【想像の余地が減っている】という事でもあると思うの。
ふんふん。
じゃあ、美智子さんからリスナーのみなさんに伝えたいこと、何かありますか?
みなさん、…特に若い方ね、
ライトノベルでもトーク作品でも何でもいいから、活字に親しんでほしいわ。
日本には優れた文学作品が本当にたくさんあって、その素晴らしさを活字で味わえるだけの【読む力】を身につけてほしいの。
日本人は本当に感性豊かで繊細な民族で、心の動きや自然界の移り変わりを敏感に感じ取って、それらを関連付けたり、美しい言葉で表現することができる、粋な心の持ち主なの。
その世界を味わってほしいと心から思います。
そのために、学校の勉強とは関係なくていいから、自分が興味が持てる本を見つけて、知らない単語を時々辞書で調べながら、いろんな本を読めるようになっていってほしいわ。
あなたが出会う本の中には、いろんな人間模様や心の動き、人と人との関わり、ぶつかり合い、和解、生きる知恵や生き方などが描かれていて、若いあなたがまだ見た事のない世界を垣間見させてくれるわ。
そしてその経験は、自分と違う人たちをより良く理解するのを助けてくれると思うの。
それから、あなたがあきらめないで求め続ける限り、あなたがこれから長い人生を生きていくのに、力になってくれる人たち、言葉たちにきっと出会えるはずよ。
ほぉ…さすが大人、さすが先生…。
なんか私、今回なにもしてなかったような…
はいっ!もう、十分すぎるくらいですよ!
美智子さん、ありがとうございましたー!
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