洞窟の出入口で 

文字数 6,839文字

 空気がピリピリするほど清潔だった。
 馬車を飛び出し魔法を放った二人の勇者、アサギとトモハルの姿を確認した一行は、護るべく徐々に近寄る。けれども、レイブンがゆく手を阻み、思うように辿り着けない。もどかしさで苛立ちが募る。
 魔法で二羽のレイブンを地上へ落下させた二人は、すぐさま剣を引き抜いて身構え、止めを刺すべく互いに反対方向へ走っていく。

「っ、あまり前に出ないでっ」

 マダーニが叫びながら後方から飛んできたレイブンに火球を投げつけるのだが、二人は言葉を聞かずにそのまま突き進んでいた。自分達の力を過信しているのか、迷いが全くない。
 もともとトモハルは自信家なので、三日間の戦闘訓練で見につけた力を、そして受け取った伝説の剣の威力を一刻も早く試したかった。そして今し方初の魔法を成功させている為、勢いに乗ってしまった。颯爽と剣を振りかぶり、地面でのた打ち回っていたレイブンへ剣を突き刺すと、勝ち誇った笑みを浮かべる。
 蛋白質が焦げる嫌な匂いを漂わせながら、レイブンは耳を塞ぎたくなる高音で啼き叫ぶ。胴体に剣を地面ごと突き刺し、それでも尚、嘴を大きく開き抵抗していたレイブンの悍ましい姿に、トモハルは足を振るわせた。
 魔物とはいえ、生物を殺した瞬間だ。初めての感覚にトモハルも怖気づいたのだろう、硬直し、歯を鳴らして震える。嫌な汗が背筋を伝う、呪いでもかけられたかのように、絶命したレイブンが脳裏から離れない。
 故に、後方で奇怪な啼き声を聴いた時には、すでに一羽のレイブンがトモハル目掛けて急降下してきていた。気づくのに、遅れた。

「う、うわぁぁぁっ!」

 遅れて気づきそちらを見たトモハルだが、防御の態勢がとれない。盛大に叫び、トモハルは思わず瞳を閉じてその場に蹲った。レイブンの迫力に足が竦んだ、動くことなど出来ない。
 馬車の中で勇者達が口々に悲鳴をあげてトモハルの名を叫んだと同時に、ミシアとブジャタが魔法をレイブン目掛けて放つ。距離が遠く、威力に期待があまり出来ないのだが、レイブンの勢いを止める事ならば出来るだろう。後は馬車外の仲間に任せるしかない。
 二人の放った魔法は風の属性、鋭利な風の刃が馬車を飛び出し、一直線にレイブンへと突き進む。見事に胴体の横に刃が直撃し、その勢いでレイブンは跳ね飛ばされた。
 胸を押さえてしゃがみ込んでいたトモハルを、ライアンが駆け寄って肩を支え抱き起こす。風の様に飛んできたアリナが、刃を受けて啼き喚いていたレイブンの首に強烈な蹴りを放った。
 そしてレイブンは、停止する。
 安堵の溜息を吐いた馬車のメンバーは、疲労感に襲われた。ミノルは吹き出る汗を拭いながら「馬車に居ればあんな目に合わなくてよかっただろ」と、つい本音を零した。確かにそうだ、ここならば安全だ。「目立とうとするからだよ」助かって嬉しいのに、悪態をつくのはミノルの悪い癖である。
 ひどくほっとしたユキだが、再び蒼褪めた。

「アサギちゃんは!?」
 
 トモハルに気を取られていたが、アサギはどうなったのだろう。同じ様に恐怖で身動きがとれないのではないかと、嫌な予感が脳裏を駆け抜ける。
 身を乗り出し、ユキは親友の姿を捜す。ケンイチとダイキも、焦って顔を出した。

「やぁっ!」

 それは優雅に、煌びやかに。
 皆が見たものは、武芸を舞うかのように手にしていた剣で、宙に浮いていたレイブンの羽を軽やかに切り落としているアサギの姿だった。
 翼を傷つければ、天高く飛んで上から奇襲をかけられる事もない、そう考え執拗に翼を狙い続けていた。鋭い嘴を剣で受け止め、弾き返すと同時に羽を切り落とす。
 唖然と、皆は固唾を飲んで見守った。それは映画のワンシーンの様であり、全く無駄のない動きに全員が見惚れた。とても、たかが三日訓練を受けただけの素人が為せる業ではない。

「呼びかけに応じるは無数の光、宙に漂う小さな破片よ、我の元へと集まり増幅せよっ」

 空中に漂っていたレイブン目掛けて新たな魔法を繰り出し、落下させる。光の玉が花火のように弾け飛び、アサギは直撃を受けて力なく落下してきたレイブンを真横に斬りつけた。

「馬鹿な……」

 驚愕の瞳でそれを見ていたミノルの唇から、零れた言葉。
 あのトモハルですら窮地に立たされ助けられたのに、全く動じる事もなく、アサギはたった一人で戦闘をこなしている。魔法をいとも簡単に操り、剣を振る姿は同じ日本の小学生には思えない。

 ……ありえない、変だ、だから、絶対おかしいって! 

 まるでずっとこの場で生活していた、剣と魔法を生活の一部としてきた惑星の住人の様だ。そんなものとは無縁だったはずのアサギだが、見事に溶け込んでいる。
 溶け込みすぎて、異質だった。
 馬車の中で大口を開いて、呆気に取られたまま残された勇者達はアサギを見ていた。
 やがて、戦闘を終えて一行が戻ってきたところでようやく我に返る。

「トモハル、大丈夫!?」

 未だ足取りがふらついていたトモハルに、ケンイチは水を差し出した。
 トモハルはばつが悪そうに苦笑いして受け取ると、一気に水を飲み干す。喉は渇き切っており、声を出すことが出来ない。大量の水で湿らせて、くぐもった声を発した。

「あぁ、大丈夫。少し……驚いただけだよ」

 無理するな、と声をかけたかったのだが、トモハルはプライドが高いのでケンイチは言葉を飲み込んだ。励まされる事に慣れていないので、余計気分を害するだろうと察した。
 アサギがアリナと共に戻ってくると、気まずくて勇者達は視線を逸らす。尊敬のまなざしで見つめることが出来ない、異質なアサギと、正常だろうがバツが悪い気がする自分達。トモハルの件もあって、褒める事すら出来ない。
 口籠る勇者達だったが、意外にもトモハルが口を開いた。

「アサギは無事?」

 畏怖の念を抱く事無く、アサギに手を伸ばす。それは、普段の口調だった。
 トモハルはアサギのあの身のこなしを見ていないのだ、と勇者達は遠巻きに様子を窺った。あれを見ていたら、普通に話しかけることなど出来ない。

「うん、大丈夫だよ。心臓がドキドキしているけれど、なんとか」
「そうか、アサギが無事なら俺はそれで」

 笑い合う二人は他の勇者の気も知らず、上気した頬に手を当てて冷やしている。

「とりあえず、この場を離れる。妙だな、結界はどうなっているのだろう」

 ライアンが馬を走らせる。
 ブジャタが馬車から先程のレイブンの死骸を見つめながら、皮肉めいた声を出す。

「まぁ、結界が破壊されたのじゃろうて。いつからじゃろうな、来た時は完璧だったはずじゃが」
「確かに、参拝者の姿を見ておりませんね」

 結界が崩壊しているのなら、一般人にはこの道は危険極まりない。恐らく、何人もの参拝者が犠牲になっているだろう。一刻も早く結界を直すべきなのだろうが、神聖城クリストヴァルの神官達はそれすら知らないのではなかろうか。
 結界がない、故に何時魔物に襲われるか解らない……そんな状況だと認知したので早目の食事を摂る事にした。馬車の幌を極力開いて周りの状況に目を凝らし、ライアンの隣にアーサーとアリナがつき、左右前後方から敵の襲撃に備える。
 その中で、食べられる者からビスケットと水を口にした。
 勇者達はいい加減飽きてきたのだが、これしかないので仕方が無い。正直、食べるのも見るのも嫌だった。地球に居た頃は食べ物も豊富で何も不自由しなかったのに、給食の味に文句が言えたのに。今はもう、その給食がいかに豪華で美味しかったことかと嘆く。家族と共に食べる夕飯が、コンビニで手軽に買えたお菓子が、ファーストフードがもはや、懐かしい。

「栄養失調になる」

 ぼそっ、とミノルが愚痴を零し、それでも無理やりビスケットを喉の奥に押し込む。腹が減っては仕方がない。しかし、口内の水分を全て持っていくこのビスケットは苦手だった。
 静まり返る馬車の中、ミノルはトモハルに視線を投げた。未だ微かに震えているように思えた、危険な目に合えば当然だろう。
 問題は、アサギだ。
 視線を移すと、黙々と魔道書を読み続けている。どんな時でも努力を怠らないつもりだろう、だが、それがミノルには忌々しく思えた。
 馬車から出なかった自分とユキ、ダイキ、ケンイチは、正常だと思うし、親近感も沸く。
 馬車から飛び出したが上手くいかなかったトモハルは、目立とうとしたようにしか思えないが、失態を見せたのでなんとなく同情出来た。トモハルとて、正常なこちら側の人間だとそう思える。
 けれど、アサギは。
 絶対おかしい、異常だとしか思えなかった。優等生にも限度がある、どうして大人しくしていられないのか、何故率先して飛び出していくのか、どうして難なくこなしてしまうのか。鬱陶しい、自分の理解を超えるアサギが、ただ腹立たしい。何処までも自分と同じ立場にならないアサギを、ミノルはどうしても受け入れられない。
 そんな中で。

「何か、居ますね」

 ミシアが凛とした声を発し、徐に弓を手にした。
 徐に構えて森の奥に放つと、弓矢が宙を裂く。ヒュン、と小気味良い音が聞こえ、緊張する一同の耳に何か動物の啼き声が届いた。聞いたことがある啼き声だ、勇者達は顔を見合わせる。

「犬?」

 キャン、と聞こえた。
 勇者達は瞳を凝らし、森の中を凝視する。葉が擦れる音が聞こえる、何かが動いている。

「数が多そうだぞ」

 ライアンが乾いた声を出しながら、馬車の速度を上げた。
 ガサガサ、と不気味な音を立ててついてくる森の中の生き物に、威嚇の為再度ミシアが弓矢を放つ。ブジャタが、アーサーが、真空の魔法を唱えた。
 左右の森から、幾多の気配がする。

「とりあえず、囲まれつつあるみたいね」

 マダーニが敵の正体を伺うべく馬車から身を乗り出し、右手に魔力を溜め込み始める。
 先制攻撃をすべきか、相手の出方を見るべきか。道は先程より狭い、故に戦いにくいという不利な点があり、迂闊に攻撃が仕掛けられない。

「あの、森の中ではどうやって戦うものですか?」

 剣を手にし、アサギが隣のサマルトに問いかけた。
 ミノルは、盛大に舌打ちをする。また外へ出て、戦闘に参加する気でいるアサギを睨みつける。

 ……どうして大人しく護られていないんだろう、いくらなんでも自分の力を過信し過ぎだ。危ないじゃないか、怪我したらどうするつもりだろう。強いのは分かった、けれどこれ以上強くなられると困るんだよ。

「俺が護れないから」

 何気なく口から飛び出した言葉にミノルは慌てて口を塞ぐと、辺りを伺う。安堵する、誰も聞いてなかったらしい。皆、外の状況に最新の注意を払っているのだ。冷や汗を拭いながら、赤面しつつミノルは一人俯いた。

 ……アサギが強すぎるとイラつくのは。自分が護ってあげられないから、下手すると自分が護って貰う側になるから。

 そんな情けない事態に陥るのはゴメンだ、間抜け以外の何者でもない。好きな女の子に護って貰うなんて、冗談にも程がある。

 ……好きな女の子に。

 ミノルは焦って顔を覆った。

「な、何言ってんだ、俺!」
「どうしたの、ミノル。なんか、変だよ」

 怪訝に振り返ったケンイチに、ミノルは慌てて首を振って俯いた。顔が熱い、唇を噛み締めながらアサギを見上げると、真剣にサマルトから話を聞いている。小さく頷きながら剣を手にして、外を気にしていた。
 本気で戦いに行くつもりなのだろう。
 ミノルは剣を手に取り、深く息を吸い込む。何かが急かすのだ、アサギと共に行け、と。恐怖心は残っているが、行かねばならない気がしていた。

「今度こそ、護る」

 小さく呟き火照る頬をそのままに、ミノルはその時が来るのを待った。

「もうすぐ洞窟の入り口だ! 道が開ける、そこで一気に畳み掛けるぞ!」

 ライアンの怒鳴り声に、全員が武器を取った。
 遅れをとるまいと、勇者達も震える手で武器を手にする。先程のトモハルとアサギを見て、やってみる気になったらしい。青褪めているユキに、アサギが手を伸ばした。
 軽く微笑んでゆっくり頷くと、ユキの不安が嘘のように消えていく。「大丈夫、アサギちゃんがいるから大丈夫……」暗示をかけ、ユキは汗ばむ手で杖を硬く握り締める。
 洞窟の入り口が遠くに見え始めた、左右の森が大きく揺れ、木陰から一匹が姿を現す。
 低く唸りながら接近してきた魔物を見て、ミノルが悲鳴に近い声で叫び、ユキは絶句した。

「な、なんだあれっ」

 勇者一行が洞窟を前にして、魔物に襲われていたその頃。洞窟の反対側に一人の男が立っていた。
 石畳が真っ直ぐ伸びるその森を、一人で歩いてきた。紫銀の長い髪を後ろで一つに束ね、額に変わった模様の布を巻き、整った顔立ちと宝石の様に光を放つ鋭利な瞳が強烈に印象に残る相当な美丈夫である。まだ若いが、服を着ているものの、その下に隠している見事な筋肉は隠せない。すらりとした身体は、長い足に支えられており、歩くだけで様になる男だ。
 彼は、その背に魔力を放つ長剣を携え、黙々と歩いていた。
 神聖城クリストヴァルへの道には聖なる結界が張られている筈なのに、先程から稀に魔物に遭遇するのは何故だろうかと軽く眉間に皺を寄せながら。

「魔王の影響、か」

 男は、誰に、というでもなく小さく呟く。
 零した瞬間、左から何かが飛び出してきた。慌てることなく手馴れた動作で剣を引き抜き、無造作に叩き落す。
 何事も無かったかのようにそのまま剣を鞘に収めると、速度を落とすことなく速めることなく歩いた。小刻みに痙攣している兎型の魔物に視線を落とさず、正面を向いたまま通過する。
 目指しているのはクリストヴァル、男は人を捜していた。
 捜しているのは、愛しい緑の髪の娘。

『大丈夫、またすぐに逢えますから』

 そう言って笑ったのを最後に離れ離れになったわけだが、その娘を捜して、早一月。彼女は『クリストヴァルへ、向かってください』と言い残した。
 何処から来たのか、何処へ行ったのか。
 瀕死の自分を助け、不思議な場所で介護をしてくれた謎だらけのその娘、名前はだけは教えてくれた。
 “アサギ”と。
 痛いくらいの熱い日差しを受け、男は軽く溜息を吐きながら不意に立ち止まる。

「……誰だ」

 警戒しながら剣の柄に手を伸ばし、辺りの様子を伺う。気配を感じた、それが何か分からないが男は神経を研ぎ澄ます。
 気配はする、が、姿は見えない。
 舌打ちして、剣を引き抜いたまま再び歩き出す。注意深く集中して視線を森の中へと移していくが、やはり誰もいない。
 その時、風が舞った。
 石畳に落ちていた落葉が数枚巻き上がり、マントを靡かせる。
 再び足を止め、怪訝に宙にふわり、と浮きながら落下していく葉を見ていた。
 風が、優しく頬を撫でる。
 剣の構えを解き、鞘へと戻すと険しい表情のまま、振り返った。
 何処かで、水滴が何かに落ちる音がした。音が幾重にも重なって、曲を奏でる。優しく、慈しみながら、大事なものに水を与える、そんな音だ。乾いた大地に、溢れるほど注ぎ込まれる潤いの水の音。

「大丈夫だ、オレがいる」

 無意識のうちに、そう誰かへと言葉を発する。
 それを聞き届けると、風は安堵したかのように徐々に消えていく。
 ふと足元に咲く花に気づき、軽く屈んでその花を愛でる様に撫でた。そこでようやく男は優しそうな笑みを零す。先程までの近寄りがたい雰囲気はなく、唯ひたすらに、愛情を注ぎ続ける優しい笑みだった。愛する女を一心に撫でているような、そんな雰囲気を漂わせている。


 それを護るように、ゆっくりと風が男を包み込んだ。
 風の呼びかけに応えた水に、絶対の護りを。水の姿を見て、風はようやく安堵した。

『あぁ、彼なら大丈夫。必ず彼女を護ってくれるから』

 風の声が聞こえた、青空を見上げ、男は眩しそうに瞳を細める。風が傍に居られなくとも、芽の傍には水が居る。最も芽を可愛がり、最も近づける水がいる。小さな芽を護る為に、水は再び歩き出した。
 目指すは神聖城クリストヴァル、その手前にある洞窟。
 逢える気がする、緑の髪の愛しい娘アサギに。

「必ず、出逢える」

 男は、洞窟へと足を踏み入れた。
 キィィ……カトン……。
 何処かで、歯車が回った音が聞こえる。

※挿入の大変麗しい挿絵は頂き物です。トビィです(*´▽`*)
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登場人物紹介

アサギ(田上 浅葱) 登場時:11歳(小学6年生)

 DESTINYの主人公を務めている、謎多き人物。

 才色兼備かつ人望の厚い、非の打ち所がない美少女。

 勇者に憧れており、異世界へ勇者として旅立つところから、この物語は始まった。


 正体は●●の●●●。

ユキ(松長 友紀) 登場時:11歳(小学6年生)

 アサギの親友。

 大人しくか弱い美少女だが、何故かアサギと一緒に勇者として異世界へ旅立つ羽目になった。

 トモハルに好意を抱いている。

ミノル(門脇 実) 登場時:12歳(小学6年生)

 アサギのことを嫌いだ、と豪語している少年。

 アサギ達と同じく、勇者として異界へ旅立つ羽目になったが、理不尽さに訝しんでいる。

 トモハルとは家が隣り同士の幼馴染にして悪友。

 多方面で問題児。

トモハル(松下 朋玄) 登場時:11歳(小学6年生)

 容姿端麗、成績優秀であり、アサギと対をなすともてはやされている少年。

 同じく異界へ勇者として旅立つ。

 みんなのまとめ役だが、少々態度が高慢ちきでもあったりする。

 なんだかんだでミノルと親しい幼馴染。

ダイキ(中川 大樹) 登場時:11歳(小学6年生)

 剣道が得意な、寡黙な少年。

 人づきあいが苦手なわけではないが、自分から輪の中に入っていくことに遠慮がち。

 同じく、異世界へ勇者として旅立つことになる。

 やたらと長身で目立つことがコンプレックス。

ケンイチ(大石 健一) 登場時:11歳(小学6年生)

 ミノルと親しい可愛らしい少年だが、怒らせると一番怖い。

 同じく異世界へ勇者として旅立つことになった。

 従順だが、意に反することには静かに反論する。

リョウ(三河 亮) 登場時:11歳(小学6年生)

 作品のメインである一人。アサギは「みーちゃん」と呼んでいた。

 アサギと親しく、出会ってからは常に一緒だったが、勇者に選定されず、地球に取り残されてしまった。

 常にアサギの身を案じ、地球で不思議な能力を発揮している。

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