女神さま☆カルビをむさぼる
文字数 5,567文字
「ふん、きみの話 はまったくもって意味不明 だな。そもそも白米 くんのいえから凶器 がみつかっているんだ。その時点 で事件 は解決 だろうに」
捜査 にけちをつけられたのが、きにいらなかったのでしょう。
じゃがいも警察 のぽてとくんは、ぷんぷんしたおかおでいいました。
とはいえぴょん子さんも、自分 のことばをまげません。
「エクスカリバー は白米 くんに罪 をきせるために用意 されたものぴょん」
「あのなあ、そうやってイチャモン つけるだけならだれにだってできるんだぞ。かれが犯人 じゃないというのなら、まずはその根拠 をしめしてみろ」
「じゃあ白米 くんをもう一度 よくみてみるぴょん。なにかきづくことはないか、ぴょん?」
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「あっ! このデザイン じゃエクスカリバー をもてないなつ!」
「そのとおりぴょん。白米 くんはほかのお友 だちとちがって、
なるほど。それではエクスカリバー でモ ーちゃんをバラバラ にしたり、焼 き肉 のために無煙 ロースター を設置 するなんて芸当 は、できるはずがありません。
「デザイン 上 の都合 とは盲点 だったな。……ていうかこいつ、どうやって生活 しているんだ?」
と、レオン くんがいまさらながら、ホバー 飛行 するどんぶりというシュール な生物 にツッコミ をいれます。
でも白米 くんが犯人 ではないなら、事件 をおこしたのはだれなのでしょう。
それにぴょん子 さんは『犯人 はモ ーちゃんとあっぷるちゃんではなく、女神 であるわたしをねらっていた』と、なぞめいたことも話 していました。
その意味 もまだ教 えてもらっていませんし、まずはかのじょの推理 に耳 をかたむけてみることにしましょう。
「じゃあ順 をおって説明 するぴょん。白米 くんがエクスカリバー をもてないことにきづいたとき、ぴょん子 はこうもかんがえたぴょん。ほかのお友 だちにしたって今回 のような犯行 をおこなうのは、かなりきついんじゃないかなって……ぴょん」
モ ーちゃんをつかまえたあと、バラバラ にして、教室 に無煙 ロースター を設置 する。おなじくあっぷるちゃんをつかまえたあと、すりおろして、秘伝 のタレ にぶちこむ。
いわれてみればたしかに、一晩 でこなすのはかなりの重労働 です。
つまりそれができるだけの力 があるお友 だちが犯人 、ということになるかもしれません。
「この中 でマッチョ やろうといえば、レオン くんしかいないじゃないか」
「トースト くん、おれにアリバイ があることをわすれたのか。それにこれだけの作業 をひとりでやるとなれば、百獣 の王 とはいえむずかしいぞ」
「だったら犯人 はライオン よりもマッチョ なお友 だちなつ。すなわち……」
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「ち・が・う・ぴょ・ん!! ていうかだれやこいつ!!!!」
「ゴリラ のサマンサ なつよ。ぴょん子 さんはあったことないなつ?」
「このタイミング で新 キャラ とかありえないぴょん……。犯人 はゴリラ でした、なんてクソ みたいなオチ だったら苦情殺到 ぴょんよ」
というわけで、サマンサ さんには退場 してもらいます。
ぴょん子 さんはおおきくため息 をはいたあと、こういいました。
「べつにマッチョ じゃなくても事件 はおこせるぴょん。何匹 かで協力 してやれば、ぴょん」
「そっか!単独犯 じゃなかったってことだねっ!」
トースト くんのことばで、ほかのみんなもようやくそのことにきづきました。
犯人 はなにも、ひとりだけとはかぎらない。
複数 のお友 だちによる、組織的 な犯行 だってありえるわけです。
しかしそこで、レオン くんがこんな疑問 をはさみました。
「集団 による犯行 ならかなりめだつし、目撃者 だってあるはずだ。でもいまのところ、ぽてとくんから通報 があったなんて話 はきいてないぞ」
「そりゃそうぴょん。かりに通報 されたとしてもシカト されるだけぴょん。だってじゃがいも警察 もグル だから、ぴょん」
「まってよぴょん子 さん! それじゃあ犯人 は……っ!」
トーストくんはびっくりして、あるお友 だちにおかおをむけます。
ぴょん子さんはうなずいたあと、犯人 をゆびさしました。
「つまり事件 をおこしたのは――ぽてとくんなのだ、ぴょん!!」
ほかのみんながじっとみつめる中 、ぽてとくんは肩 をすくめます。
それからぴょん子 さんをばかにするように、こういいました。
「推理 ごっこのつぎは陰謀論 かい。よりにもよっておれが犯人 だなんて、とんでもないイチャモン をつけられたもんだな」
「……でもこれが真実 ぴょん。共犯者 がいなければ、今回 のような事件 はおこせない。それにじゃがいも警察 なら、集団 で行動 していてもあやしまれることはないぴょん」
「いいかげんにしろ!!ドリームランド の治安 をまもるのがおれたちの仕事 だぞ!! なのにどうしてこんな、ふざけた事件 をおこさなくちゃいけないんだ!!」
女神 であるわたしとしても、同感 です。
ぽてとくんが単独 で事件 をおこしたというのならまだしも、じゃがいも警察 もグルだったというのさすがにぶっとびすぎです。
いまのぴょん子 さんはまるで、ネット でよくみかけるヤバ いやつ。
そのうち「思考 が盗聴 されているぴょん!」とかいいだしますから、きをつけてくださいね。
「ぴょん子 はメンヘラ じゃないぴょん! すべては女神 さまをおとしいれるためにしくまれた巧妙 な罠 なんだぴょん!!」
「そういえば『ほんとうのターゲット は女神 さま』なんて話 をしていたなつね。そこらへんからして電波 ゆんゆんなつよ」
「……いや、すくなくともじゃがいも警察 が女神 さまをねらう理由 ならあるぞ」
と、レオンくんが口 をはさみます。
かれはぽてとくんをみつめながら、こういいました。
「しってのとおり、じゃがいも警察 は国家権力 をふりかざすディストピア やろうどもだ。しかしそんなやつらにも、絶対 にしたがわなければならない上位者 が存在 する」
それがわたし――天 の女神 さまというわけですか。
するとそこで、トースト くんがこういいました。
「ぼくにも犯行 の目的 がわかってきたよ。どうにかして女神 さまをおとしいれることができれば、じゃがいも警察 はいま以上 にやりたい放題 できる。あわよくばドリームランド の管理者 になりかわろうとかんがえたのかも」
「いわれてみれば最初 からおかしかっためえ。モ ーちゃんたちで焼 き肉 したいだけなら、バラバラ にした時点 でたべちゃえばよかったんだめえ。教室 に無煙 ロースター までセッティング したうえで放置 、というのはあまりにも不可解 だめえ」
「でも女神 さまにモ ーちゃんたちをたべさせるべく用意 された罠 ……ということなら説明 がつくなつね。コンテンツ を管理 する立場 にある女神 さまが、主役級 のキャラ をたべちゃったことがスポンサー にバレ たら大問題 なつ。恐喝 のネタ にできるなつよ」
ほかのみんなもどうやら、ぴょん子 さんの推理 がよめてきたようです。
そんな中 、犯人 として名指 しされたぽてとくんはおおきなこえでわらいます。
「ハッハッハ ! つまりこういうことだな。A5ランク和牛 に、国産 ブランド りんごをつかった秘伝 のタレ 。焼 き肉 の誘惑 にまけた女神 さまは、おのずとモ ーちゃんたちをたべようとする。……しかし口 にしたら最後 、『お友 だちをたべたことをスポンサー にバラ すぞ』と恐喝 され、よわみをにぎられた女神 さまはじゃがいも警察 のいいなりになる、というシナリオ か」
「こいつ、ひらきなおりやがったぞ! やっぱりぽてとくんがモ ーちゃんたちを……」
「まあまあ、おちつきたまえレオン くん。ぴょん子 さんの推理 がただしいかどうか、まずは女神 さまにたずねてみるといい」
……え? なんですか?
もうちょっとでつぎのカルビ が焼 けるんで、まっててくださいねー。
はふはふ、はふっ。
「あ、食 ってるなつ!! 女神さまもう食 ってるなつ!!」
「うわああ!! ぼくたちの話 がながすぎたんだ!! すでにタン 塩 をたいらげてカルビ にてをだしてるよ!!」
あ、すみません。どうしてもがまんできなくって。
てへぺろ☆
しかしごまかそうとしても、むだでした。
現世 に実体化 してカルビ をむさぼるわたしをみて、みんなはあたまをかかえます。
やがてレオン くんが、しんださかなのめでいいました。
「おわった……。女神 さまはもう、じゃがいも警察 のいいなりだ。おれたちはみんなあたまにマイクロチップ をうめこまれ、よだれをたらしてはたらくことになるぞ……」
それはもはやドリームランド ならぬアヘ がおランド 。
なんともまあ、ディストピア 臭 の半端 ない世界 ですね。
じゃがいも
とはいえぴょん子さんも、
「
「あのなあ、そうやって
「じゃあ
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\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄./
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「あっ! この
「そのとおりぴょん。
てあしがない
ぴょん」なるほど。それでは
「
と、
でも
それにぴょん
その
「じゃあ
いわれてみればたしかに、
つまりそれができるだけの
「この
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「だったら
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「ち・が・う・ぴょ・ん!! ていうかだれやこいつ!!!!」
「
「この
というわけで、
ぴょん
「べつに
「そっか!
しかしそこで、
「
「そりゃそうぴょん。かりに
「まってよぴょん
トーストくんはびっくりして、あるお
ぴょん子さんはうなずいたあと、
「つまり
ほかのみんながじっとみつめる
それからぴょん
「
「……でもこれが
「いいかげんにしろ!!
ぽてとくんが
いまのぴょん
そのうち「
「ぴょん
「そういえば『ほんとうの
「……いや、すくなくともじゃがいも
と、レオンくんが
かれはぽてとくんをみつめながら、こういいました。
「しってのとおり、じゃがいも
それがわたし――
するとそこで、
「ぼくにも
「いわれてみれば
「でも
ほかのみんなもどうやら、ぴょん
そんな
「
「こいつ、ひらきなおりやがったぞ! やっぱりぽてとくんが
「まあまあ、おちつきたまえ
……え? なんですか?
もうちょっとでつぎの
はふはふ、はふっ。
「あ、
「うわああ!! ぼくたちの
あ、すみません。どうしてもがまんできなくって。
てへぺろ☆
しかしごまかそうとしても、むだでした。
やがて
「おわった……。
それはもはや
なんともまあ、