第141話 節制してよ

文字数 1,174文字

 夫が3か月に1度血液検査をする。怖いのが心臓の数値。基準値125以下のところ742。前回は明太パークに行き明太子を食べ過ぎた。そのせいならいいのだが数値がぐんと上がり、塩分制限どころか水分制限されると脅かされてきた。そのあとは気をつけるのだが、節制できない。今回の結果はいくらかよくはなったがまだまだだ。
 おまけに今回は尿酸値がオーバー。これは尿路結石や痛風の危険が。尿路結石は何度か経験済み。痛みで、のたうち回った。痛風は? 調べて脅した。骨折以上の痛みだと……
 薬を変えられてきた。ひと月分の大量の薬を箱に入れる。血圧、心臓……鼻炎薬まで。負担額も大きい。もう、健康保険はそんなに引かれていないのに、申し訳ない。
 予防せねば。良いのはコーヒー、牛乳。有酸素運動。
 ウォーキングしろよ。
 悪いのはアルコール、肉、魚……生活を大幅に変えなければならないが。

 田舎の義兄がずっと高血圧、糖尿病だったが人工透析をするようになった。この間は心臓の手術をした。コロナ禍で見舞いにも来てくれるな、と。術後も1日置きの透析。義父は大腸癌で60歳少しで亡くなった。義母は脳血栓で50代で亡くなった。
 なのになぜ節制しない? できない? 

 先日息子が来た。釣り船の助手をしている。趣味が高じて仕事になった。ストレスはあるまいが。慢性の腰痛、首痛……それにめまいがすると。住んでいる地域に耳鼻科はない。混んでいるのを覚悟して診察してきた。自分でネットで調べた通りの良性発作性頭位めまい症でホッとした。まだまだ乳児がいる父親。健康でいてくれなくては困る。

 そうしたら、次女からメールが。
『身内に甲状腺の病気の者がいないか?』
 逆さまつげの治療に眼科に行ったら、甲状腺が腫れていると言われ内科医を紹介された。内科医では血液検査をし、バセドウ病かも? と。

 アガサ・クリスティの『予告殺人』海外ドラマで繰り返し観た。手術の痕をいつも首飾りで隠している。あれが確か甲状腺肥大。まさか娘が似たような病気? まあ、手術して殺人まで犯していたから……

 結果が怖い。主婦は健康診断の機会がない。でも2年前の出産の時には異常はなかったはず。甲状腺の病気は痩せるのでは? 娘は太っている。連れ合いが100キロ超え。外食、食べ歩き大好きで、付き合ってからどんどん体重が増えた。出産後も戻らず、もう慣れたし諦めていた。
 しかし甲状腺の病気を調べたが、当てはまらないと思うのだが。元気で体力はあるし、目も飛び出てはいない……まだ……
 甲状腺の病気はストレス解消や食事、禁煙生活が鍵!
 娘はタバコをやめられない。

 結果待ちだ。それにしても我が家族は病気が多い。手術していないのは母だけだ。穏やかに暮らしたい。節制してほしい。運動してほしい。母はどこも悪くないのだ。しばらく検査はしていないが。




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