2:あまり深く考えずに書いたお話が続きますよ

文字数 495文字

 あー、もう! イライラする!
 ……ちょっと書類を届けて欲しいって頼んだだけなのに。

 戻ってくるなり、なんでそんなに荒れてるの、あなた。

 聞いてくれる!?
 いやだって言ってもいつも続けるじゃないの。何よ?
 書類はちゃんと届けたんだけど。

 その帰りにさ、カツアゲの現場を目撃しちゃったわけよ!

 ……どこで?
 主犯どもは私の方で成敗しておいたから大丈夫よ? だからあんたが出張る必要はなし。怖いからその目やめて。

 ――話続けてもいい?

 ……おーけー。いいわよ。
 はい、ありがとう。

 ――それでね? 私はカツアゲされた方に腹が立って、言ってやったわけよ。

 なんで抵抗しなかったんだ、そんなんだから相手も調子に乗るのよって。

 ……相手はなんて答えたの?

 「あなたみたいに強い人にボクの気持ちがわかるわけがない」だってさ!

 あんまりな答えに思わずそいつのこともぶん殴っちゃったし、そのことでさっきまでイライラしてたんだけど。

 ――あんたそれ手加減してなさそうじゃない!?

 死んでないわよね!? どこに居るのその人!

 ……人に話すと冷静になれることって多いよね。
 言ってる場合か! 行くわよ考え無し!!
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登場人物紹介

名前:サーニャちゃん

特記事項:感情家、口がちょっと悪い


思ったことをすぐ口に出し、考えたことはすぐ行動に移す。

猪突猛進を地で行くような生き方は周囲に迷惑をかけることも多いけれど、悪人ではないので嫌われることはそんなにない。

名前:沙雪さん

特記事項:サーニャちゃんの友人、怒ると怖い


サーニャちゃんと付き合いの長い友人。

サーニャちゃんの扱いは慣れたものだが、引き起こすトラブルに慣れたわけではない。

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