第14話 花 束
文字数 849文字
～7月(2年生)、大学～
ミヤシタくん、時間ある？
はい？
申込書もらいに行くの、
ちょっとつき合って。
申込書？
うん、ミスコンの。
(！！)
はいッ！？
写真、上手く撮ってね。
え、あ、それはいいですけど、
何で急に？
ん？・・・何となく。
～同日、ミスコン実行部～
こんな感じでいいですか？
(学 生)
え～・・・はい、大丈夫です。
あとはここに写真を貼って提出してもらえれば。
写真は後でもいいですか？
(学 生)
じゃあ、仮受付ってことで。
お願いしま・・・
待ってください！
(！？)
～ミヤシタが突然申込書を取り上げ、
コジマの手を引き足早に外へ出る。～
どうしたの？
・・・
ミヤシタくん？
だって・・・
(？)
だって、優勝しちゃったら・・・
今みたいに会えなく・・・なる・・・
(！！)
クスッ、優勝なんてする訳ないでしょ。
優勝しなくたって・・・
知られたくない・・・これ以上・・・
コジマさんのこと・・・
(！？)
・・・
・・・
・・・好きです。
(！！)
ありがとう・・・でもね、宮下くんの、
ああッ、待って！！
ちょっと待って、こ、心の準備が、
そうじゃなくて、
ハハッ、身勝手ですよね？
コジマさんの気持ち、ないがしろにして、
だから、そういうことじゃなくって・・・
(？)
ミヤシタくんの年齢 ・・・私を超えないんだよ。
・・・
・・・
(？)
あのォ、それって、どういう・・・
いつでも「1つおばさん」ってこと！
(！！)
あァ、そういう・・・クスッ、全然詩人じゃない。
(！！)
ちょっとォ、
格好つけ損ねたみたいになってるゥ！
あ、すみません・・・
・・・ちゃんと答えて！
(！！)
あッ、ハイッ、
おばさんでも大丈夫です！
もう！言い方！！
クスッ
クスッ
あの・・・誕生日っていつですか？
(！！)
11月14日。
そっかァ～、
じゃあ、毎年1か月間だけ同い年になれます。
そうなの？
・・・
・・・
教えてください、「心の手」。
(！！)
(受け取ったよ、花束、「心の手」に。)
好きです。
好きだよ。
(
(心からの気持ち・・・)
(真っ白で・・・くすぐったくて・・・)
(飾らない・・・)
