異世界(?)転生する事になりました

文字数 553文字

 有り得ない衝撃を感じた次の瞬間、天国らしき場所に居た。
「すまんな、儂の手違いでとんでもない事になってしまって……」
 そこに居たのは白いローブに杖を持った白髪に白い髭の人間の老人……に見える何か。
「は……はぁ……。で、私は、どうなるんですか?」
「悪いのは居眠り運転していた運転手だ。そなたは何も悪くない。それに事故の原因は儂がやらかした手違いだ。好きなチート能力を1つ選べ。その後、異世界に転生……」
「あの……神様とお見受けしますが……何故、あんな事が起きたのか説明していただけませんか?」
「……」
「あの……」
「…………」
「御説明をお願いします」
「……………………」
「マジで訳が判んないんですけど……」
「…………………………………………」
「説明……」
「事故調査委員会への説明が面倒なので、奴らに気付かれない内に、そなたを転生させるのだ。異世界転生とチート能力は口封じの対価だと思え」
「事故調査委員会?」
「詳しい事は聞かんでくれ。はい、さっさとチート能力と転生先を選べ」

 二十数年前の型式の軽トラですが、ドライバーが居眠り運転していたのと、神様のやった「手違い」とやらのせいで、何故か、二〇二〇年代の日本で、突如道路に現われたティラノサウルスに激突しかけ……逆に蹴り殺されて、異世界に転生する事になりました。
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