第二幕第六場(2)
文字数 361文字
以下、ハツと男たちの台詞、別々に進行する。
私、思ってました。そのうち誰か名探偵があらわれて、何もかも説明してくれるんじゃないかって。二人の間に、何があったか。
でも、そんな説明、いつまで待ったって来ないんです。お話の終わりのページは、白紙のままなんです……
でも、そんな説明、いつまで待ったって来ないんです。お話の終わりのページは、白紙のままなんです……
連絡したんですか？
誰に。
奥さんに。
してないよ。
心配してるんじゃないんですか。
してるだろうね。
あの人も、出会ったのが、僕でなかったら。
他の誰かだったら。
もしかするとうまくいくんじゃないかと思ったんだ、はじめは。僕も、変われるんじゃないかと。でも……変われなかった。あの人の人生のほうを、変えてしまった。
そらぞらしく聞こえることは、わかってるんだけどね。
これでもね。
幸せにしてあげたかったんだよ。
そらぞらしく聞こえることは、わかってるんだけどね。
これでもね。
幸せにしてあげたかったんだよ。
それ、奥さんに、言ってあげたんですか？
言わないよ。
どうして。
言えないよ。
間。
