ノンストップ・アクション4〜世界放浪記〜 

文字数 1,272文字

マジシャン・アスカジョー 様作

作品掲載場所:カクヨム

【作品のあらすじ引用】
…オーストラリア留学から戻った俺は、次第に自分の殻に閉じこもるようになっていった。
出会いと別れの繰り返しの中で、誰かと夢や目標を共有することに疲れ果ててしまった。
「うっせぇ!俺だっていろいろ考えてんだよ!」。友人の忠告を無視し、恋人を捨て、
一人孤独な旅へと突き進もうとしていた。

…自分探しの旅に出た裁判所書記官サユリ、自由奔放に生きるヒッピータケ、
祖国への愛を俯瞰する少女シモナ、謎の宝石商タチバナ氏、チベット仏教を守る商人バヤル、そして祖国に人生をささげることに悩み始めた于春麗女史…

新たな出会いを通じて、少しずつ自らの過ちに気付いた俺は、”もう旅をやめよう”と決意するようになる…。

【書き出し五文字】
ロンドンの

【P10の簡単な内容説明】
どんなに近い関係になったとしても、他人はあくまでも他人だ。

【P10について】
会話の中で語られるのは、価値観について。情景描写や街並みなども丁寧に描かれていることから、臨場感のある物語なのは間違いないが、注目したいのは主人公の心情や一緒に旅行をしている相手とのやり取りである。男性と女性の違いがよくわかる会話がとても印象的だ。女性が危険なのは、根本として男性が女性を性対象という目で見ており、同じ人間という視点では見ていないからだと常々感じている。ここでの会話では、女性側が主人公に対し”平等”を求めている。一旅行者として接して欲しいのであり、女として接して欲しいわけではないと言っているのだ。彼女の考えはとても正しいものではあるが、正しい=周りもそうであるとは限らない。主人公は、自分の偏見を反省しながらも、心の中で彼女の危うさを指摘している。どちらか一方が正しいというわけではなく、どちらの意見も頷けることから、読み手は今後の展開がとても気になってしまうだろう。

【これまでどんな内容だったのかを予想】
あらすじにある通り、疲れ果てた自身の心情や友人の言葉を素直に受け入れることの出来ない葛藤、孤独な一人旅に飛びだし、新しい出会いの中で少しづつ心情に変化が起こっていく様が、描かれているのではないだろうか?と想像する。

【この物語の先の展開を妄想】
主人公の出会いには、学ぶことが多いという事は想像がつく。たった1ページを開いただけでも、学ぶことが多く、自分もやってしまいがちな過ちに気づかされる。ここまで旅を続けてきた彼が、こんなにも学ぶことの多い世界から”やめよう”と決意するまでには、いろいろと考えさせられることが多かったのだろうと想像する。決意のその先はあらすじには書かれていないので、彼がどういう答えに辿り着くのかとても楽しみな物語である。この物語には、普段気づけなかった身近な問題に向き合うきっかけを得たり、旅本来の楽しみである”見たこと、聞いたことのない世界”と疑似的に触れ合うこともできます。実際に行ってみたいなと感じることもあるでしょう。それほどに魅力を感じる作品なのです。是非、あなたもお手に取られてみてくださいね。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み