デュオ

文字数 555文字

小腹が空いた頃合いだろうから、ちょっとしたおやつを用意したよ。
今日はカリカリ系。

カリカリ系ですか。

うん、カリカリ系。
尻尾ドーナツはフカフカ系だったから、今日はカリカリ系。

ニコライは紅茶セットと共に小さな皿を何個か盆に乗せてアランに差し出す。

さあ、スプーンに乗せて召し上がれ。

はい、有り難く頂きます。
……チョコ味ですか。

ハー○ーズのカリカリだからね、そりゃチョコ味だよ。

こっちの皿のは……しょっぱい様で噛むと甘い？

多分、おつまみ系カリカリだね。
中身がチーズの。

これも、チョコ……と思ったら、チョコとは違う苦さ？

ハー○ーズの抹茶カリカリだろうね、多分。

最後の皿は……味が……薄い……？

うん。
濃い味付けは猫の腎臓に負担を掛けるからね、薄味で当然だね。

猫の腎臓？

うん、濃い味は猫の腎臓に負担。
それ、ウチノコが気に入ってくれなかったやつなんだけど、似たカリカリと一緒に出したら騙されて気に入ってくれないかなって。
猫用の食べ物を健康な人間がちょっと食べたって、何か起こる訳でも無いだろうし。

は、はあ。

と、言う訳で、今日のおやつ達は袋の留め具と共にアラン君にプレゼント。
小腹が空いたら、遠慮なく食べてね。

あ、りがとうございます。

そうして、開封済みのシー○やらは、アランのおやつとしてじわじわ消費されたとかされなかったとか――

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