(四)-3(終)

文字数 384文字

 ここに組長がいるという情報を知っているのは正義と今和泉先輩、比寄組の者、それから法子に恐らく北方組の人間の一部、そして宮浜のみだ。宮浜はさっき現れた。自分の組である比寄組の人間にはここへ近づくなと言ってある。今和泉先輩とは予め打ち合わせをしており、県警のSWATチームを率いて近くに待機してもらっている。だからここへ来るのは、北方組の人間と法子しか考えられない。
 二人が採石場に入って行ったところで木陰から出て、正義は今和泉に電話を入れて状況を報告した。
 先輩は「すぐ行く」とだけ答えて電話が切れた。
 これで役者は全員揃った。
 表の顔を守るためにも、自分の裏の顔が比寄組の組長であるということがバレてはならない。何があっても絶対に。
 正義は拳銃を取り出し、構えた。そして一人で採石場の入口に近づき、左右に誰もいないことを確認しつつ、採石場の中へと入っていった。

(了)
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