永遠の光=キヨシちゃん

文字数 7,086文字

キヨシちゃん。46歳独身。無職。髪はボサボサで、無精髭を生やしていて目は虚ろ。夏前であるがフケや垢で汚れた臭いダウンジャケットを着ていた。

ふらふらとした足取りで、平日午前中から、日課の散歩をしていた。

キヨシちゃんは、途中のベーカリーでバタートーストを買い、公園のベンチに座って食う。

キヨシちゃんの足元に落ちたパンクズを、鳩たちが無言で啄む。鳩たちはカクカクと機械仕掛けのような動きをしていた。

キヨシちゃんが座っているベンチから数メートル離れたところで、老人が紙芝居を朗読していた。

老人は身長150センチほどで、背中が曲がっている。抹茶色の半袖ワイシャツを着用し、ベージュ色のスラックスを穿いていた。

『犬の気持ちになって骨っこを食べたら即死』
というタイトルの紙芝居だった。

紙芝居をする老人の前では、赤いスカートを穿いた少女が体育座りをしていた。真顔で、老人が朗読する内容を聞いていた。

老人は、しばらくは朗読に熱中していたが、腹が空いた、と途中で言い、足元にいた鳩を捕まえて首を噛みちぎった。血飛沫。老人は鳩の生肉を何口か食べた。
老人の口の周りは血まみれになる。
「大して美味くはない」
そう言って、赤いスカートを穿いた少女に鳩の死骸を渡した。
「くれるの?」
「ああ」
そうして、少女は渡された鳩の死骸をモリモリと食べた。
「いや、意外と美味いよ、美味い」
そのように少女は真顔で述べていた。
「お前、頭おかしいんじゃねえか」
老人はぼそっと言って、紙芝居を片付けることなくどこかに消えた。

キヨシちゃんはその様子を、ぼーっと見ていた。特段、感想を抱くことはなかった。世界的に見て、鳩を食べることは、それほど珍しくはない。キヨシちゃんは立ち上がり、歩き出した。

赤と黒のランドセル。
小学生たちが下校していた。

マンションが建ち並ぶ通りを、キヨシちゃんは歩いていた。

小学生たちは、元気がないように見えた。

テストでみんな悪い点を取り、次に同じくらいの点数だったらお前らの家に深夜行って火を付けてやるからな、お前やお前の親やお前のペットが悲鳴をあげながら焼け死ぬ様子を動画撮影してネットに晒すからな、と教職員に恫喝されたのだろうか。

小学生たちは帽子を目深に被り、無言で、俯き、ゆっくり歩いてそれぞれのマンションに入っていく。

半端ないションボリ感というか、悲壮感というか、そういうものがある。
キヨシちゃんは涎を垂らしながら、彼らの心配をしていた。
どうにか、元気づけたいな。

キヨシちゃん自身、幼い頃に教職員から執拗に毛虫の死骸を机のひきだしに入れられたり、生きたカエル、野糞、精液をジューサーに掛けたものを飲むよう強要される等々、嫌がらせを受けてきたから。

あれは不味かった。せめて練乳とか、あんこ、みたらし、あるいは、アイスクリームなんかを、入れて欲しかった。

だから、あの子たちの気持ち、僕はとても理解できる。

ある茶色いレンガみたいなデザインのマンション。
出入り口には、小学生たちとその親であるふくよかな中年マダムたち。衣服の袖口や裾などにフリルを付けており、セレブリティな感じを、どこか漂わせている。
ふらふらと、キヨシちゃんは歩いて行く。
「みなさん。元気出してくださいね!」
キヨシちゃんは言った。
「特に、お子さんが元気でないと、日本の将来は暗いものになりますから。」
「あの、あなた、どちら様?」
ベージュのワンピースから太い二の腕を出しているマダムが言った。
そうして、髪がボサボサで無精髭を生やし汚いダウンジャケットを着用しているキヨシちゃんを、舐めるように見ていた。
「え?ああ、あの、僕はキヨシちゃんです。3丁目のキヨシちゃん!」
キヨシちゃんは照れた感じになりながら答えた。
声を掛けたマダム以外のマダムは、敵対心のこもった鋭い目つきで、眉間に皺を寄せた表情で、キヨシちゃんを見ていた。
「あはは。あの、みなさん、元気になりましょうね!」
キヨシちゃんは和やかな印象の笑いを浮かべ、おもむろにダウンジャケットを脱ぎ、ボロいジーンズを脱いだ。一糸纏わぬキヨシちゃんが、そこに現前した。
キヨシちゃんは基本はガリガリに痩せているが、下腹部のみポッコリと出ている。
そうして、キヨシちゃんのチンポコは、出来得る限り最大限の勃起状態を示し、ビクン、ビクンと脈打つ。
「こんなふうに、みんな、元気になりましょう。僕のチンポコ見てください。凄く、元気。ね?元気ですよ。みなさんもこの僕の元気な様子から活力を得てくださいね!」
「変態!死ね!」
マダム集団は、キヨシちゃんのみんなを励ましたいという善意の気持ちを全く理解しなかった。顔を真っ赤にし、怒りの権化となり、怒鳴りつけて来た。その子供たちも同様で、小学生たちも親を真似して、
「変態!死ね!変態!死ね!」
と連呼、ランドセルの中から硬式野球のボールを取り出してキヨシちゃんにぶつけ始めた。みんな良い肩をしていて、なかなかの豪速球を投げた。

人というのは他人が元気にしている様子を極度に嫌うものなのだろうか。

他人があなたに元気を分けてあげたい、と言って、ハツラツな感じ、元気な感じに何かをしたところで、そこには嫌悪感しか生じないのだろうか。

ならば、世の中で行われているほとんどの元気いっぱい!みたいな企画は、誤りであり、人々のヘイトを買っているだけなのではないか。

「やめて!痛い!痛いよ!ああ!痛い!」
キヨシちゃんは小学生たちが全力投球する硬式野球ボールを30球はくらっただろうか。
マダムたちや小学生たちが去った後には、四つん這いになり、身体中に打撲痕のできた、痛々しいキヨシちゃんの姿が残る。
「痛い、痛いよ、身体も、心も痛いよ……」
キヨシちゃんは弱々しく呟いた。
「……僕は今、世界で一番可哀想だ。僕は僕が可哀想だと思う。僕は、僕を抱きしめたい。でも、それは叶わないことなんだ。」

さっきお爺さんに貰って食べた鳩の生肉のせいか胸焼けがしていた。私はお母さんに言って胃薬を飲んでそのまま寝た。でも、深夜の2時くらいに滅茶苦茶にお腹が痛くなり目が覚めて、部屋を出てリビングに行くと、全裸のお母さんとお父さんがいた。お母さんの股間には穴が開いていて、そこにお父さんが自分の股間から生えている肉棒を挿入していた。ねえ、お腹痛い!と私が言うと、合体したままお母さんとお父さんが怒りの形相で、てめえふざけんな!大人の最大の楽しみを邪魔するな!大人が一番神聖になる瞬間を邪魔するな!と腰を動かしながら叫んだ。

大人はセックスの時に最も気持ち良くなり、幸せになり、最も神聖な存在になる。

私はいらない子ということで、布団により簀巻きにされ深夜、河原に捨てられた。お母さんとお父さんは合体したまま去った。腰をずっと動かしていた。二人の接合部分からはクチュクチュという音がずっとしていた。お腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛い。私は早口で言い続ける。

公園で、紙芝居を朗読している爺さんからもらった鳩を食べたのが原因なのだろうか。あんた捨て子?と声が聞こえてきて見ると脚の長い赤いハイヒールを履いたおかっぱ頭の若い女だった。タバコを吸っていた。お腹痛い!と私は叫んだ。おかっぱ頭の若い女は、簀巻き状態から私を解放してくれた。ねえ、あんた捨て子?とまた聞いてきた。

お腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛いお腹痛い。私は早口で言いながら腹を剥き出しにし仰向けに寝転んだ。ムクムクと、私の腹が盛り上がる。パンパンになる。何でパンパンなのだろうか。膨らまないで欲しい。膨らむのを止めてください。

ビキ!ブチ!ブワシャ!ドバ!ドババ!

私の腹の皮膚が破けた。私の腹から赤黒い臓物が飛び散る。血飛沫。そうして無数の血まみれの鳩たちが、百羽以上いるだろう鳩たちが、のそのそと、私の腹から出てきた。私は仰向けで、その様子を見ていた。私は痛みを感じなかった。鳩たちは私の飛び散って地面に張り付いた赤黒い臓物をツンツンしていた。私、死ぬの?って私が言った。おかっぱ頭の若い女は煙を吐き出しながら、さっきから聞いているわけだけど、あんた捨て子?早く答えてちょうだい、と言った。

脚の長い、赤いハイヒールを履いたおかっぱ頭の女は、火のついたままのタバコを、投げ捨てた。

「捨て子なのかどうか、再三確認したのにわからなかった。何回も聞いているのに、そんなに難しいことでもないのに、答えないのは無責任だ。説明責任を果たすべき。」

ハイヒールで地面を、こつこつ、と軽快に踏んでいく音が、しばらく続いた。

「この世界に絶望しないで!諦めないで!人は誰もが心に翼を持っている!今すぐ!勇気を出してフライアウェイ!夢と希望の光抱いて!」

赤いスカートを穿いた少女は、腹が大きく裂けており、内臓のほとんどが失われていた。赤黒い彼女の腹の中が丸見えの状態。顔は白目を剥き、口を大きく開けている。

誰も、おぞましく不気味な状態と化した彼女の生存を確認しようとしない。

「希望の世界はすぐそこに!夢を諦めないで!きみらしいやり方でいいから!人は誰もが心に翼を持っている!」

死んでいるかわからないが通常の状態とは程遠い状態の少女の横に立ち、鉢巻を巻いた若い男は熱唱していた。

「人は何度でもやり直せる!諦めないで!怖がらないで!もう一度立ちあがろう!そして光あふれる希望の彼方へ!」

鉢巻を巻き、学ラン姿の男は、グロテスクな状態で倒れている少女にエールを送っているのだ。

すでに、30分以上が経過していた。
少女は無反応である。

若い男は熱唱をやめた。

「おい!人が精一杯応援してんだぞ!なんか返事くらいしろや!ボゲ!」

鉢巻を巻いた学ラン姿の若い男は、怒りの形相で怒鳴りつけ、ギターを地面に叩きつけ、去って行った。

怒りでムラついたから、ソープランドでも行こうと考えたのだ。

俺はエロ好きだからエロする。それだけだ。

大人はセックスの時に最も気持ち良くなり、幸せになり、最も神聖な存在になる。

駅前のぼろい雑居ビルに入っているソープランド「マンコアイランド2021」に入る。スーツ姿の痩せた何の魅力もない男が受付をしている。男には何の魅力もない。見ても、少しもエロい気分にならない。この男の全裸を想像しても吐き気がするだけだ。どうしてだろうと考えるが、それはこいつが臭い男であるから、としか言いようがない。こいつの汚いケツ穴に俺はチンポコを入れたいとか、全く思えない。エロくない。興奮しない。それどころか、男には不快感を覚えるくらいだ。気持ち悪い。死んでしまえ。この世界でエロいもの以外に価値はない。よって男に価値はない。死んでしまえ。男、いらねえ。チンポコ、いらねえ。女いる。マンコいる。ズボズボさせろ。俺は終始不機嫌な顔をして男の話を聞き、この売春婦にしてくれ、と写真を指さした。

若い女で黒髪ロング、背が小さく胴長でスタイルが悪い。だが、顔立ちは良く思えた。歯並びは悪かったが。

スーツ姿の男がソープ嬢を呼び出した。

ソープ嬢は無言で白い手を差し出してきた。俺たちは手を繋いで部屋へ向かった。
エロい気分が湧き上がって来る。やりてえ。ズボズボさせろ。

ソープ嬢が俺の完全に勃起した赤黒いチンポコを上目遣いでしゃぶっているのを見るとぶん殴りたくなるんだ。

「さっさとマンコだせ!」

俺は叫ぶ。ソープ嬢は何も言わず頷いて仰向けになり股を開く。
真顔で、自身のクパクパするマンコを指さす。

「この売春婦!入れるぞオラ!肉便器!肉便器!!」

ソープ嬢の黒ずんだビラビラのでかいマンコに俺は俺自身の赤黒い勃起したチンポコをズブズブと入れてピストン運動する。

「ああ!イグイグイグッ!!!」

この叫び声を出すときに、俺は人生で最も充実した歓喜を感じる。幸せを実感する。

ソープ嬢の首を絞める。ソープ嬢は白目を剥いている。痙攣している。
首に爪を思い切り食い込ませる。血がでてくる。俺のチンポコはさらに硬くなる。ソープ嬢の血だ。血を見ると興奮する。最高だ。エロい。エロいのが最高だ。

さらに首を絞めていく力を強くする。ギギ、ギゲ、エゲ、と、気色悪い声を、ソープ嬢は出した。そういう声を出すのが趣味なのだろう。俺の指は、爪によって切り裂かれたソープ嬢の首の肉に、ズブズブと沈んでいく。ソープ嬢の首からは、血が、ドババと噴出している。

殺人しながらの射精だ。

「死ね!死ね!そして俺はイグッ!!イッグウウ!!」

日が傾きつつあるマンション街の路上。
全裸、四つん這いの状態のキヨシちゃん。
路上を通る人々は、見て見ぬフリをした。
あるいは、スマートフォンで撮影してInstagramなどにアップする者が、ごく少数いた。
または、キヨシちゃんのお尻の形が少し可愛くて気になります、という目つきのスーツ着たおっさんが、二人くらいいた。

確かに、キヨシちゃんのアナルには毛が全く生えておらず、綺麗である。

キヨシちゃんは、衣服を着用し、痛みに苦しみながら、なんとか帰宅した。
ぼろぼろのキヨシちゃんは泣いていた。
悲しかった。布団を被り、ずっと泣いていた。

善意しかなかった。ほんとに、善意しかなかったのに。激しい殺意を向けられて。あんまりだ。僕はキヨシちゃんなのに。キヨシちゃんは良い子なのに。

「キヨシちゃん?ご飯よ?」
今年74歳になるキヨシの母が、声を掛けた。
もじゃもじゃの白髪頭、銀縁眼鏡をかけた、痩せ型の老婆である。
「今日はキヨシちゃんの好きな卵かけご飯にマヨネーズを掛けたやつよ」
キヨシちゃんは無言である。泣いている。
キヨシの母はため息をついた。
そうしてキヨシちゃんが被っている布団を剥ぎ取り、
「キヨシちゃん!人生に絶望しないで!」
デカい声で言った。
キヨシちゃんは目を見開いて頷いた。なんだか殴られそう、という予感もあり、素直に従う。
「どうしたの?キヨシちゃん。いつも明るく元気なあなたが、そんなふうになるなんて?」
「マンマ、僕は元気ってところを、人々に見てもらいたい、それで、人々にも元気になって欲しい。それは、ダメなことですか?マンマ?」
「ダメじゃないわ。キヨシちゃん。あなたは立派だし、まさに公共の福祉のことを真に考えている人材なのだわ」
キヨシの母は優しく、キヨシの頭を撫でた。キヨシの母はキヨシのズボン、パンツを脱がした。キヨシの下半身が露出した。キヨシのチンポコは萎えていた。それはキヨシの心理状態と一致していた。
「仕方ないわね、キヨシちゃんは」
目を細めたキヨシの母は、キヨシの萎えたチンポコに触れた。キヨシの母の手は干からびていた。彼女は優しく実の息子のムスコを撫でた。元気になーれ、元気なーれ、とキヨシの母は唱えた。
母の愛撫により、ムクムクと、ゆっくりではあるが、キヨシのチンポコが膨らみ、硬くなり始めた。
「あ、マンマ、あ、あん」
「元気になーれ、元気になーれ」
「あっあっあん、マンマ、あんあん」
キヨシは喘ぎ声を出した。
「元気になーれ、元気になーれ」
クチュクチュと、音が鳴り始めた。キヨシの母の手も動きが速くなっていた。
「元気になーれ、元気になーれ」
「マンマ、きもちいよ、マンマ、ああ、ああ、あんあん、あんあん!ああ!」
赤ん坊の頃に比べ、グロテスクではあるがかなり逞しく成長し、元気よく先走りの粘液を垂れ流しながらビクンビクン脈打つキヨシちゃんのチンポコ。

74歳のキヨシ母は凝視した。

本当に、大きく育ってくれて親として凄く嬉しい。
彼女は涙ぐみ、柔らかな微笑みを浮かべていた。

キヨシちゃん。あなたはいくつになっても私の天使。
キヨシちゃん。あなたの人生に幸せあれ。

「あ!マンマ!あ!イクッッ!!!」

ビュク!ビュクク!

キヨシちゃんの赤黒い勃起したチンポコから、盛大に、放物線を描いて、白濁の精液が放出された。

「永遠の光だわ」

室内の照明の光に反射する精液は、きらきらと舞う花火のごとく見えた。

「永遠の光」

老婆は、痩せ細った指に付着している、実の息子の精液を幾度も幾度も舐めながら、目を細めて言った。
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