第186話 クリスマス戦争 その一

文字数 463文字

 かーくん。クリスマスに夢の三連休。

 初日。すき焼き。

かーくん。猛さん。ついでに鮭児くん。一足早いけど今日はパーティーしよ?
うん。するよ。もちろん
もちろんだ
ついではないやろぉー
じゃあ、僕は予定どおり、サンタコスね。猛さんと鮭児くんはトナカイで、かーくんが雪ん子
ガルル……
ガルル……
ガルル……
やだな。かーくんは雪ん子。トナカイだって『ガルル』なんて鳴きません
…………
…………
…………
 そして、夕食。
すき焼き、できたよぉー!
ガルル!
ガルル!
メリークリスマス! 乾杯しましょうか? 乾杯——って、みんな……
猛! 肉ばっかり食うなよ。最初は野菜だろ
何から食おうと勝手だろ
僕の肉とるなぁ!
うまい。うまい
ちょっと、みんな、落ちついて……クリスマスっぽいことしたいな
三村くん。居候のくせに肉食いすぎ!
居候ちゃうで。客やろ。客
何言ってんの? そういうことは食費払ってから言ってよね
食費払えばええんやな?
払え
払ったるわぁ。とりあえず肉食ったらな
食う前に払えー!
飢えたトナカイと雪ん子……
蘭さん、何してるの? 早く食べないとなくなるよ?
……ですね
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登場人物紹介

東堂薫(かーくん)

京都五条の町屋で兄の猛と蘭さんといっしょに暮らしている。アパレルショップ店員。

東堂猛(兄)

顔も頭も運動神経もいいけど、ちょっと残念なほどのブラコン。

九重蘭

絶世の美貌の友人であり、同居人のミステリー作家。

男ですよ。

三村鮭児(みむらけいじ)

大阪の友達。ときどき遊びに来る。

ミャーコ

うちの愛猫。猛になつかない。蘭さんが大好き。三村くんを敵だと思っている。

真顔の蘭さん

得体の知れない何か

得体の知れない何か2

ちゃるちゃる

長年、愛されるおサルのぬいぐるみ

得体の知れない何か3

トラ

オウム

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