裏バイト

文字数 1,583文字

あたしたちの学校では二年までバイトは禁止です。大学はエスカレーターで内部進学する子が半分ですから、めちゃバイトする子率は高いのです

ただし、バイト先は総て学校が調べて不適切と判断されたら働けません

そう、バイトは届け出許可制なのです!

当然、バイト代の高いお仕事の大半は不許可になります。まあ、理由はおわかりですね

と言うわけで、最初は素直に校則に従っていた子も、二学期くらいには学校に無届の裏バイトを始める事になるのでした

もちろん現場を押さえられたらソッコー停学確実ですから、裏ネットワークで教師や保護者会のパトロールが絶対来ないお店とかの求人情報をまわします

うちのクラスのその手の情報は由奈が一手に仕切っていました

「ねえ、週1くらいで月2万くらいのバイト探してるんだけど」

玲子が由奈に聞いていました。たまたま近くにいたあたしと奈々は聞き耳を立てました

「そんな率良い話しそうそうないって、そもそも何時間働けんのよ」

「ん~。3時間?」

「無理無理無理、今時給千円以上なんてまずないし、それあったとしてもヤバイ系だよ、あんたできる? おっさんデートとか。でもあれ見つかる可能性でかいから、うちの学校じゃ誰もやってないよ」

「そうか~、でも部活あるし、それ以上時間作るの激ムズ」

玲子が残念そうに肩を落としました

「あんたなんかお金必要なわけ?」

由奈が聞くと玲子が答えました。

「えとさ、カレシのさ誕生日にプレゼントしたくて、あと1か月ちょいしかないんよ」

「そか、それ結構深刻だあ、ちょっと待って少し考える」

しばらく腕組みして由奈が言いました

「あんた裏垢持ってるよね、ネットで?」

「うん、クラス外で使ってるやつあるよ」

「売ろう、私物」

「儲からなくね、フリマアプリって?」

由奈が「ふふふ」と笑いました

「裏バイト口利き舐めないでよ、あるわけよ高額私物売れるサイト」

あたしと奈々は顔を見合わせ同時に叫びました

「それ知りたい!」

由奈がこっち見て肩をすくめました

「聞いてたのかよ、これあれだぜ、使用済み売ります系だぜ、いいのかよ?」

あたしも奈々も玲子もあっさり頷きました

「結構あるしいらない下着」

すると、由奈が変な笑みを浮かべました

「そんじゃさ、誰が一番高い値段着くかやってみない? 一番の子にみんなでお菓子おごるって勝負で」

玲子が聞きました

「点数出しての合計じゃなくて、一個の値段勝負?」

「そうそう、売るもの何でもいいからさ、結果は二週間後に発表でいこか」

と言うわけで、裏サイトでの売上金競争が始まったのでした

いざ出してみると、意外と値段は上がらないとみな実感しました

結構元の値段高い奴より使い込み激しい方が上がったりとか試行錯誤

そして、あたしはあることを発見し勝負に出たのでした

二週間後、他の三人は衝撃の結果を前に目を丸くしました

「マジかよこれ」

由奈がそう言って絶句しました

「値段ほら3万ついたし、あたしの勝ちね」

そう言ってあたしはスマホの画面を誇示しました

「反則じゃね、これ?」

玲子が言いました

「いや、由奈は何でもいいって言ってたよ」

奈々が言いました

「へへん、じゃあ勝者に全員お菓子おごってね」

すると由奈が言いました

「そりゃいいけど、その菓子半分はお母さんにやれよな」

由奈は言い終わると3万で落札された、お母さんが大事にとっていたブルマーの写メを指ではじいたのでした

そうなのです、あたしらだけでなく、今どきは学校じゃブルマーなんて履くはずないから、お母さんの使用済みブルマーは貴重品で値段が上がったのでしたwww

女子高生使用済みには間違いないでしょ、20年くらい前だけどね!
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