第4話 飴玉
文字数 216文字
ぺりぺりと、頼りない袋を剥いて
透き通った丸を蛍光灯にかざす。
不細工なピンク色は
きらきらと光り、ふわりと甘く香る。
口に入れてからからと転がす。
幸せを勝手に押し付けてくるくせに、
砂糖菓子は少しずつ小さくなってゆく。
いつ裏切るのだろうか、
ああ、もう待ちきれない。
ぱきっ
どろり
酸っぱいのがでてきた。
胸が急に苦しくなって
口内炎がじくじく痛む。
とんだあまのじゃくね。
そのままごくん、と
飲み込んだ。
もうひとつ。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)