第4話 飴玉

文字数 216文字

 ぺりぺりと、頼りない袋を剥いて
 透き通った丸を蛍光灯にかざす。

 不細工なピンク色は
 きらきらと光り、ふわりと甘く香る。

 口に入れてからからと転がす。

 幸せを勝手に押し付けてくるくせに、
 砂糖菓子は少しずつ小さくなってゆく。

 いつ裏切るのだろうか、
 ああ、もう待ちきれない。

 ぱきっ
 どろり

 酸っぱいのがでてきた。

 胸が急に苦しくなって
 口内炎がじくじく痛む。

 とんだあまのじゃくね。

 そのままごくん、と
 飲み込んだ。


 もうひとつ。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み