登場人物 紹介(その二)

文字数 2,289文字

大庭主(だいていしゅ)

◎ヒューゴ・カミヤマ・キッパータック
 主人公。三十五歳・男性。穹沙(きゅうさ)天馬(ペガサス)地区六丁目にある第四番大庭(だいてい)「砂の滝がある日本風庭園」の(あるじ)。本職は清掃業。ペットのアダンソンハエトリは人の思念に反応していろんな物質に変身する。

◎ピッポ・ガルフォネオージ
 キッパータックの友人。二十九歳・男性。一角獣(ユニコーン)地区にある第五番大庭「荒野風庭園」の主。全身に包帯を巻き、自ら「透明人間」を名乗る変わり者だが、ユーモアに溢れるロマンチストで女性からの人気が高い。庭園で採れる材料で作るスープも評判の凄腕シェフでもある。馴鹿布(なれかっぷ)にだけ素顔をさらしている。

若取(わかとり)樹伸(きのぶ)
 百三十歳を超える最高齢大庭主。男性。精衛(せいえい)地区にある第六番大庭「自然風庭園」の主。庭はハーブ園などの植物園が有名。陽気な社交家。キッパータックに大庭主としての心構えを伝授したり、独身女性を紹介したりと世話を焼いている。結婚は三回している。

馴鹿布(なれかっぷ)義実(よしみ)
 海鳥女(セイレーン)地区・八脚馬(スレイプニル)地区に跨る第八番大庭「森林庭園」の主。六十八歳・男性。元私立探偵である経験を活かして、タム・ゼブラスソーンに情報を流している裏切り者を調査している。独身。

衣妻(いづま)流亜(るあ)
 牛頭鬼(ミノタウロス)地区にある「地下庭園」の主で、二十一歳の若者。人嫌いで大庭主の仕事にも興味を持っておらず、見物客が来ても追い返してしまうほど。本職は漫画家。黒猫「キプカ」とドーベルマンも飼っている。

仁科(にしな)まきえ
 不死鳥(フェニックス)地区にある「アトラクション庭園」の主。年齢不詳だが「永遠の童女」という異名を持つ無邪気な性質。福田江(ふくだえ)(まもる)とかつて交際していた。庭園の遊具を清掃してもらっているお礼とキッパータックに手料理を振る舞うこともある。敷地内にある「品物の森」は彼女のコレクションを集めたガラクタの山で、ときどき雪崩を起こす。

◎ルカラシー・ドルゴンズ
 三十二歳・男性。東アジア国中央都、ドルゴンズ庭園の主。各国に名を轟かせている一族の出で、美男子。西エリアにある「ボークヴァの塔」に棲むといわれる幽霊・ラウラと交際しているとの噂がある。



【大庭関係者】

(さかい)(かない)
 三十三歳・女性。森林庭園に勤務する事務員。馴鹿布の私立探偵時代には助手として活動していた。裏切り者調査をしている過程でキッパータックと知り合い、興味を抱いている。仕事熱心だがおっちょこちょい。

◎サムソン神酒(みき)
 五十四歳・男性。宝石商。穹沙市の大庭調査会のメンバー。「アピアン」という不思議な飛来石の魅力に取り憑かれていて、必死に探している。日本に年下の恋人がいる。

福田江(ふくだえ)(まもる)
 六十六歳・男性。第二十番大庭の元庭主。庭主の役を衣妻沙和音(さわね)に譲った後事故に遭い、現在は車椅子で過ごしている。仁科まきえと過去に交際していた。大庭巡りや絵を描くのが趣味。若いころに妻を亡くし、一人息子が日本にいる。

◎ラウラ
 ドルゴンズ庭園の西エリア「ボークヴァの塔」に棲む女性。すでにこの世を去っていて、霊として存在している。ルカラシーの理解者であり、恋人と言われている。



【キッパータックの友人知人】

屋敷(やしき)サラ
 二十一歳・女性。第十三番大庭「荒野風庭園」の主・岩手黔(いわてぐろ)経正(つねまさ)の娘。鳳凰大学の学生でサングラスがトレードマーク。大庭愛好家でもある。ピッポを敬愛している。

福岡(ふくおか)優景(まさかげ)
 都市環境大学校の学生。二十二歳・男性。大庭の絵を描くのが趣味で、大庭愛好家でもある。サラのことが気になっている。

◎レイノルド・カーテンレッド
 ピッポの庭園にある鍾乳洞に棲むカラス。賢くて人語を操るが、非常に口が悪く、キッパータックをよくおちょくる。


【穹沙署刑事】

二本松(にほんまつ)亨治(きょうじ)
 東アジア警察・穹沙署の巡査長。タムを捕まえるために日夜奔走している。馴鹿布とも情報交換している。人を射抜くようなギョロ目が特徴。


【観光局職員】

草堂(そうどう)駿(しゅん)
 観光局・大庭管理課の職員。キッパータックの庭を担当していた広潟(ひろかた)誉人(よしと)の部下で、現在はキッパータックの庭の担当者。口が悪いところがあるが、清掃業で多忙なキッパータックを助けている。

広潟(ひろかた)誉人(よしと)
 キッパータックの第四番大庭の担当者だった観光局職員。現在は西端の、第二十番大庭(地下庭園)など三つの大庭の担当に変わっている。


【タム一味とその関係者】

◎タム・ゼブラスソーン(ガス・ラフロー)
 本名ガス・ラフローのときは古物商である。仲間の窃盗の目くらましと幼なじみの女性を助けるためにタム・ゼブラスソーンを名乗り、大庭を荒らす泥棒となる。ガスのときは女装し、福田江の息子も装っている。マジック・ケーヴをアジトとする。

◎レイサ・フルーク
 二十六歳・女性。ガス・ラフローとは同じ養護施設で育った幼なじみ。介護士で、福田江護の家に住み込みで世話をしていた。ドルゴンズ庭園を追いだされた父親を探している。

◎ガット・ピペリ
 タムの手下。背が高く、尖った顎と無精髭がトレードマーク。「タムさん」を尊敬している。

◎アミアンス
 タムの手下。細身で声が高く、いつもミリタリールックで決めている女盗賊。素顔は派手なメイクや仮面で隠す。ガットとコンビを組んで行動することが多い。

◎コナリアン・ヂュオ
 身長百五十センチ程度の小男でスキンヘッド。年齢不詳。拳法の達人で、「翼の生えた豹」と呼ばれるほどの運動神経を持つ。マジック・ケーヴの最初の発見者であり、タム一味の中で唯一、ケーヴの入口を示す金色の光が視える。

◎ライス・フルーク
 レイサの実父。売れない画家だったが、ルカラシーに絵の才能を認められ、ドルゴンズ庭園で庭園隠者として働いていた。ドレス汚損事件が起きたときに犯人と疑われ、庭園を去っている。その後、行方をくらます。
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登場人物紹介

ヒューゴ・カミヤマ・キッパータック。砂の滝がある第4大庭の管理人。好きな食べ物・魚の缶詰。好きな生き物・アダンソンハエトリ(蜘蛛)。清掃業も営んでいる。

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