【エピローグ】

文字数 193文字


空には月も星もない。

雷雨で停電をした街は、街灯すら燈らない 。

ーーー真っ暗な夜だった。




「停電になるなんて…やっぱり、お天道様が怒ってる。」沙楽(さら)が小さく(つぶや)(うつむ)いた。

「それは、果たして俺らが離れることに怒ってるのかな…それとも。」
魁人(かいと)が、美しい口元を歪めながら窓の外に視線を向ける。




龍神が2人の替わりに泣いているのかもしれない。

運命は、今夜も彼らを(うろこ)だらけの(とぐろ)(ほだ)し続けるのである。






〈了〉
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み