ぼくが死んだ日

エピソード文字数 311文字

幼稚園へ入園し
たどたどしく
震える声で
自己紹介をした
ぼくが死んだ日

男の子も女の子も
意味不明な
金切り声をあげた
ほんと
幼稚な奴ら
ばっかりだ
自分の席についた
ぼくが死んだ日

ゆり組の
本棚に
江戸川乱歩の
陰獣が
あった
ぼくは
こっそり読んだ
恐怖感がさらに増す
不気味な挿絵
すっかり
トラウマに
なってしまった
ぼくが死んだ日

保育園の紹介
園長先生の紹介
各クラスの担任紹介
来賓挨拶
みんなで合唱
じつに
くだらん
ぼくが死んだ日


正午になると
母が
迎えに
やってきた
手をつないで
家路へと
向かう
「今日はどうだったの?」
と母が
小首を傾げた
「みんなこわかった」
ぼくが死んだ日
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