第13話 俺達が神様と一緒?!

文字数 2,257文字

硬直している俺と明は何も言えずにいると冬月さんが口を開いた。
ちょうどいいね。これで班決まりだよね?
そうだね!よかった。
その、神谷くんよろしくお願いします♪


酒井 真美です♪

よろしく。
素朴な疑問いいかな?何でこっちにしたんだ?
あ〜なんか、誘われてる所行くと、色々賑やかそうだろ?


こっちの方が落ち着いてゆっくりできそうかなって(笑)

佐藤 明です。皆さん、よろしくお願いします!
明が急に自己紹介し始めた…
おーい。明、大丈夫か?緊張してんのか?(笑)


班長決めなきゃないんだけど、誰にする?

ちょ、ちょっとな(汗)

喋ったことなかったもんな(汗)よろしくな明。


俺のことは好きに呼んでくれ。


じゃあ、混ぜてもらった身だし、俺が班長するよ。
じゃ、じゃあ神谷で。よろしくです。


班長までしてくれるのか(笑)


副班長どうする?

男子が班長してくれるなら、女子から副班長出すよ。


私やります(笑)

(酒井さんはただ神谷と一緒になんかしたいだけな気が…大丈夫かな?)
冬月さんが手を挙げた…
私もやってみたい…
俺もびっくりしたけど、他の班のみんなもびっくりしている…
真美、冬月さんが勇気を出してやってみたいって言ってるんだから、譲ったら?


なんかわからないこととか、難しいことあったら、私も真美も手伝うからさ。

そうだね。じゃあ冬月さんにお願いしようかな。


わからないことあれば私も手伝うからね。

班の名簿を書く紙を持っていた冬月さんが俺に差し出した…
ん?冬月さんがみんなの名前書いて出していいんだよ?
めんどい。そういうのは龍一の仕事。副班長命令。
(もしかして、副班長は偉いとか思って立候補したのかな…(汗)それちょっと違う気がするけど…俺雑務担当じゃないし…)
周りを見るとみんなちょっと苦笑い…
わかったよ…でも、俺は雑務担当じゃないからね(汗)


班長と副班長は色々忙しいから、手伝えることは手伝うけどさ…

仕方なく俺がみんなの名前を紙に書いて提出した…
全員がそれぞれの班の名簿を出すと、先生から話があるということで、みんな自分の席に戻された。
俺達が修学旅行で行く先は、京都や大阪。


東北地方の宮城県仙台市に住む自分達は大阪と聞くと都会なイメージを想像してワクワクする。

初日は京都は有名な清水寺を団体で観光した後、自由時間があるらしい。それが終わるとホテルに向かい、団体で夕食、男子は男子、女子は女子で班と同じメンバーでの3人部屋となる。


2日目は大阪でも京都でも班で自由に行動となる。もちろん行き先は事前に決めて担任の先生へ提出しなければならない。


二日目もホテルに泊まり、最終日は移動日で仙台に戻るという日程になっている。


空港で待機する時間も少しあるらしい。

先生からそんな感じの説明をひと通りうける。
じゃあ、説明は以上です。


各班の班長と副班長は今日の放課後、他のクラスの班長と副班長も全員集まって、その他の説明もあるので、必ず参加してください。

先生がそういうと隣の席の冬月さんが小声で話しかけてきた…
放課後、私、キザヤロウと一緒にいかなきゃねーの?
(冬月さん口調戻ってるよ…)
当たり前だろ。冬月さんが副班長、自分で立候補したんだろ?(笑)


冬月さん、俺に話す時口調戻ってるよ(汗)

他のクラスのやつ誰も知らねーし…


あ、ヤベ、口調気をつける。

俺も他のクラスには知らない人も多いからなんとも…


でも、神谷が一緒なら大丈夫だよ、神谷のこと知らない人いないからさ。


それに図書委員の時みたく、神谷ならすっぽかしたりしないだろうからさ。


俺には無理して、口調なおさなくてもいいけど、周りの人には気をつけるんだよ。

そ、そうか。周りには気をつける。
授業が進み、放課後神谷と冬月さんは一緒に修学旅行の班長会議に出席するため、集まりに向かっていった。


神谷と冬月さんの後ろ姿を見ると美男、美女でお似合いだなって思いながら見送った…

帰りは一緒に帰ってほしいと言われたので、俺は図書室で一人時間を潰していた。
1時間後…


図書室で俺はウトウトしながら、寝そうになっていると、そのまま寝てしまったみたいだ…

ほっぺたをツンツンされているので目が覚めると、隣に座っている冬月さんがいて、びっくりしてしまった。
うわぁぁ!
そんなビビんなよ(汗)寝てたから、起こしただけだろ。


どっちかと言えば男受けいい顔してんだけど?(笑)

(冬月さんって自分の顔大好きな感じ?ナルシスト?(笑))
そうだね。冬月さんの顔は男受けいいだろうね。


でも、そういうことすると勘違いする人もでてくるでしょ?


ストーカーとかなられたら大変だよ(笑)

龍一がストーカーなるの?キモいんだけど…


家バレてるし…

俺じゃなくて、他の人の話だよ(汗)


俺はストーカーならないよ(汗)


神谷とは仲良く班長会議に出れた?

なんかクラスのそれぞれ班長とか副班長で自己紹介させられた。


プリントみたいなの渡された。


キザやろうが、私のことも、知らねーやつに色々紹介してくれた。


キザやろうは悪いやつじゃないと思った。

神谷は学校で知らない人はいないと思うよ?1年にも3年にも、みんなに知られてる有名人だからさ。


本人の前でキザやろうとか言っちゃだめだよ?(笑)


キザでもないし、普通にいい人なんだからさ。

スゲーやつなんだな。本人の前では、みんなに話すときみたいに言葉気をつけってったから大丈夫だ。
この後、帰りにスーパーに寄って冬月さんの買い物につきあわされて、スーパーの袋の荷物持ちをさせられた…


(一緒に帰ろうってスーパーの袋持ちさせるためだったのか…)


一人で帰ればよかったとちょっと後悔した…

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登場人物紹介

上田 龍一(うえだ りゅういち)

城西高等学校2年生

成績、スポーツ、容姿全てが平均的男子。同級生で同じ高校で同じクラスの坂木 愛(さかき あい)に恋をしている。

冬月 千春(ふゆつき ちはる)龍一のクラスへの転校生。

両親離婚前は白石 千春(しらいし ちはる)

元アイドル。そして記憶を失くしている。

坂木 愛(さかき あい)城西高等学校2年生。龍一と同じクラス。


目立つタイプではなく、あんまり人の輪に入ることが得意ではないが、容姿が良いため男子から密かに人気がある。

酒井 真美(さかい まみ)。龍一のクラスメイトで、愛の親友。

佐藤 明(さとう あきら)。龍一のクラスメイトで親友。

神谷 俊(かみや しゅん)。龍一と同じクラスで学年一のモテ男。性格もイケメン。

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