17:2階の探索 その1
文字数 2,561文字
瀬川は個室の壁に赤い文字で何か書かれているのを見付けました。しかし滲んでいます。
瀬川は楠木にも赤い文字のことを教え、二人がかりで読解を試みます。
「気をつけろ、あいつらは目では見えない」
と、壁には書かれていました。
楠木は落ち着こうと思い、手洗い場で両手をついて「ふう」と一息吐いたところ、バキッと音を立てて壊れました。床に転倒して頭を打ってしまいました。
バキッという物音を聞き、タケルはすみれを呼びました。
すみれに手当てされ、楠木の怪我は痛みが無くなりました。
瀬川は廊下に戻り、壁に書かれた文字の内容をみんなに伝えました。
瀬川は楠木に目配せします。
楠木は発狂や転倒などの失態をさらしたため、精神的にダメージを負っているようです。
あなたたちは全員で2階に上がりました。
2階に上がってくると、真っ直ぐな廊下の照明がチカチカと光っていました。先程は気が付かずに通り過ぎてしまっていたようです。
すみれは思い出せないような表情をします。
くるみが耳を澄ましていると、突然楠木の足下の床がバキッと割れました。
もなは、不甲斐ないみんなを見かねて 201 号室に聞き耳を立ててみました。
201 号室も 202 号室もどちらも物音がしませんでした。
休憩所の扉は磨りガラスになっています。
時津が外から休憩所をよく見てみると、一枚のメモが落ちているのを見付けました。
時津は休憩所の中に入り、メモを拾い上げました。そしてメモに目を通しました。
時津はみんなの元に戻り、拾ったメモの内容を見せました。
楠木は手帳に書いてある内容をみんなに見せました。