第2話 驚きと悪企み

文字数 1,624文字

女の子は初めてだった。お風呂に入った時からひょっとしてとは思っていたが、やはりそうだった。あまり痛がるので途中でやめた。

あせることはない。少しずつでいい、少しずつ楽しもう。我ながらいいものを手に入れたと思った。

女の子は疲れていて眠りたいようなのでそのまま眠らせることにした。俺もすぐに眠ってしまった。

明け方、まだ暗いうちに目が覚めた。まだ、雨が降っている。女の子が横で寝ているのに気が付いて、また試みたがやはり痛がったので途中でやめた。そのまま、もうひと眠りした。少しずつでいい。今夜も楽しみだ。

6時に目覚ましが鳴った。今日は金曜日、今日一日出れば休みになる。女の子は眠っている。とても疲れているみたいだ。朝早くから可愛がってやったからだろうか?

バスルームで身支度を整えると、朝食の準備に取り掛かる。パンを焼いて、牛乳をチンして、ヨーグルトにジャムを混ぜ、りんごをカットして、チーズ2個、女の子の分と二人分がすぐに準備できた。朝食はしっかり食べておかないと10時ごろには腹が減ってくる。

ベッドに行って女の子を起こす。女の子は起こされて、また、されるのかと思ったのか、身体をすくめる。

「起きて、朝食を食べるよ。その前に歯を磨いて、顔を洗ってきてくれる。新しい歯ブラシとタオルはバスルームの洗面台にある。それから、服だけど、ここにある俺のトレーナーの上下とシャツとパンツを使うといい。他に着るものがないんだろう」

女の子は頷いて、それを抱えてバスルームへ入って行った。しばらくして着て出てきた。トレーナーはやはりダブダブだった。そしてダイニングキッチンのテーブルへ来て椅子に座った。

「朝食を食べて」

女の子はテーブルの上に並んだ朝食を珍しそうに見てから自分の分を食べ始めた。俺も黙ってそれを見ながら食べ始めた。食べ終わると2人分の食器を流しに出して出勤の準備を始める。

「7時半になったら会社へ行くから、君は自由にしたらいい。自分の家へ帰ってもいいし、ここに居たければ居てもいい。冷蔵庫の冷凍室に冷凍食品が入っているから、お腹が空いたら電手レンジで温めて食べていい。それから1000円上げるから自由に使っていい。このまま居るのなら、下のコンビニで夕食に弁当と飲み物でも買えばいい。俺が帰るのは昨日と同じ9時頃だから夕食は食べていてくれればいいから。それから、家へ帰るのなら、そのままにして、鍵はかけなくてもいい。泥棒に取られるものなんか何もないからね」

雨は小降りになってきている。天気予報では午後から晴れるという。女の子を残して出勤した。女の子を警戒してそう言ったが、貯金通帳と印鑑はカバンに入れた。現金は部屋には置いていない。

食事代に1000円を与えたが、昨晩と今朝のお礼と言えば言えなくもない。これからずっと居るとしても毎日やりたい放題で楽しませてもらって1か月で2~3万なら安いものだ。このまま居てくれると面白い。少し浮かれて会社へ向かう。

俺の会社は食品会社。大学卒業後に就職して以来、ずっと転職もしないで勤めている。元々人付き合いが上手い方ではない。部署を3年位で何回か変わって3年前からお客様相談室にいる。

お客様相談室というと聞こえはいいが、主な仕事はクレーム(苦情)処理だ。傍から見ると大変そうだが、やっているうちに面白さも分かってきた。

商品の苦情は包装の不良や異物混入などもあるが、商品の欠点や新商品開発のヒントもある。それをとりまとめると貴重な開発戦略の資料になる。これが面白いので力を入れていたら、それが認められたのか、3年目に主任にしてくれた。

主任になったのは良いが、レポートをまとめたり、クレーム対応で外勤したりで、帰りはいつも遅くなる。残業代はそれなりにくれるので、収入は前のポジションにいた時よりもかなり増えたので貯金も増えた。

今日は早く帰りたかったが、レポートをまとめているとこんな時間になった。女の子がまだ居れば今夜も楽しみだ。
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