第8話 2回目の運動会

文字数 983文字

小学2年生になってもう10月だ。
昔(まだ7年しか生きてないが)は1年が長いなぁって思ってたけど、どんどん1年が短くなっている感覚がある。これが大人が「1年なんてあっという間」と言っている感覚なんだな。
小学2年生だから、去年までと違って下校時間が15時とか16時過ぎになる。
6時間目は少し眠たいし、みんなも集中力がもたないのか、先生にバレずにお絵描きしたりとかしてる。僕もぼーっとしている時がある。
そんなこんなで1日1日学校を楽しんでいたり、退屈していたり、、、

9月に入ると体育の授業は運動会の練習に入った。
僕らの学校は10月に運動会が行われるけど、周りの小学校よりだいぶ遅いらしい。
2年生は大玉転がし、綱引き、玉入れ、徒競走がメインなので、練習することはあまりない気がするのだけど、僕らの担任の優希先生はものすごく張り切っている。もともと、体育の先生なので張り切るのも当然かもしれないけど、体育の先生は優希先生以外、男の先生なので、負けたくない気持ちもあるらしい・・・
僕らには関係ないのだけれど、ちゃんとやらないと怒られるから、少し頑張ってみようと思う。
そして僕は運動が得意で、徒競走ではクラスの中で1番速い。
なので、周りの誰よりも先生からの圧がすごい・・・期待と言っておいたほうがいいかな。
体育の時間は綱引きやら、大玉転がしやら、徒競走やらの練習をたくさんして、時々、運動場の石を拾ったりしていたら、あっという間に運動会の日になった。

最初の競技は大玉転がしだ。3クラス対抗で各クラス10人の代表が玉を転がす。
何のために転がすのかな、、、とふと思うことがある。
大玉転がしがうまいと大人になってから何か役立つのかなとか。
「この競技がうまいと異性を上手く転がせるようになるぞ」と誰かが言っていた。
?????
僕は代表ではなかったので、応援をしたけど、結果はびり。あらま。優希先生の右眉がヒクヒクしていたのを僕は見逃さなかったぞ。

綱引き、玉入れとこれまたびり。
あれだけ練習したのになぜ?と思うかな。
多分、僕のクラスが1番練習していたのに。

最後の競技は徒競走だ。
僕は1番になったけど、、、総合は2位。
1番になった競技はなかった。

ここまでボロボロだとは、、、
なんでだろう、、、

納得いかなかったけど、人生2回目の運動会は優希先生の悔しそうな顔と僕らの落ち込んだ顔を残して終わった。

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