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文字数 525文字

最後に会ったのは1ヶ月前
こんな時期だから仕方がないか

まだ会えないけど
まだ充電は切れていない
あの日は1日中 きみを見れたし
ぼくの隣に座ってくれた
他愛ない会話もここ数ヶ月の中では
沢山できたせいからかもしれない

でも一番は
最後にきみがぼくを見て笑ってくれたのが
大きかったのかな
目が合って きみの笑顔がぼくだけに与えられた
すごく嬉しくて
周りは何も見えなくなった
一瞬きみとぼくだけの世界ができた

コンビニで買ったサンドイッチを頬張りながら
きみが食べる様子を伺う
すでにこれから少し会えないって
わかっていたから
きみを少しでも思い出させるように
ぼくをドキっさせる仕草や
声や 雰囲気を少しずつ
集めておいてよかった

ただきみとこうやってコーヒーを飲んだり
一緒にゆっくり空を見上げられたらいいんだ
きみが隣にいてくれるだけで
ぼくがここに在《い》られる意味や
ほんの少し先の未来の不安がなくなる
少し先の先には多分きみの隣は
ぼくじゃないんだけど
その時が来るまで
偽りでいいから隣にいさせて

暖かく心地よい空気感
きみの声が心地よいメロディを奏で
ぼくの心を満たしてくれる
それに触れたいと このディスタンスが邪魔をする
そうぼくはきみに思い寄せるだけ
決して伝わらない
決して触れられない
臆病なぼく
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