お茶会デートでの会話4 もし魔王じゃなくなったら

文字数 443文字

改めて考えてみると、


会うたびに「ぺしっ」とやられ

がんばって作った迷路を壊され

洗脳されて初めてのキスを奪われ

とんでもない所へ飛ばされ

挙句の果てに戻ってきたらすでにお城はがれきの山…………

負けたのは仕方がないとはいえ……

いくらなんでも、コレはひどすぎると思うわ
あはは~……
ま、まぁ……私のお茶会に付き合ってくれたんだから別にいいんだけど
あ、それでいいんだ
私にとっては、これが唯一の夢だもの
なるほど
 
 




ところでさ、もし魔王じゃなくなったらしてみたいことってある?
魔王じゃなくなったら?
うん
そうねぇ……
やっぱり……私にはなんにも思い浮かばないかな?
………………そっか
 
 




ならさ……俺と一緒に旅とかしてみない?
たび?
世界を周って、いろんなものを見たり触れたりしてみてさ
そうしてるうちに、やりたいことも見つかるかなって
それは……なんだか楽しそうね
まぁ、俺が女の子と一緒に旅してみたいっていうのもあるんだけどね?
うふふっ そんなことだろうと思った
 
ふぅ
お代わりを……あっ
……これが最後だったみたいだね
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

「……いや、女同士だしコレくらいいいかなと」


ゆーしゃ様

本作の主人公

勇者召喚の影響で女になった元男

女になったことが原因(多分)であまり自重しなくなった変態


彼女いない歴=年齢で、なんとしても彼女がほしい人

そして、できた彼女は神様を敵にしても手放すつもりがない

「ちょ、何やってるんですか!?」


妖精

ゆーしゃ様を召喚した(女性にした)人で

彼に振り回される苦労人

召喚する人間自体を間違えたのではないかと悩み始めた


……のは世界の意思に操られていたことが原因。

本来の彼女自身はこの終わらないゲームから解放されることを望み、彼女の意思でゆーしゃ様を召喚した。

「ぜ、ぜったいゆるさないんだかりゃ!!」


魔王

本作のラスボス……じゃなかったっぽい

まだ生まれたばかりの魔王

それでも強いはずなのだが、勇者に挑むたびに「ぺしっ」とやられる。


魔王城で勇者と戦い、とどめを刺されるのが役割……のはずだったが、いろいろあって結局成し遂げられなかった。

けれど、一度でいいから誰かとお茶会してみたいという夢は叶えられた。


魔王らしく優雅で不敵にふるまおうとしているが、生まれたばかりなので根は純真無垢な子。

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色