エリートバイト

文字数 3,329文字

映画「エリートバイト」の話!
大人気のテレビドラマ「エリートバイト」の劇場版ですね。ドラマの方はブラック企業や悪徳企業でバイトをするフリーターの主人公が、その会社の中の問題や、仕事に悩んでいる社員を陰で救い、そして去って行く、というテンプレの一話完結モノでした。演技はシリアスなのに、このテンプレを逆手に取った笑えるストーリーなのが秀逸です。
みんな「この企業はなにか悪いことをしていて、最後はそこのトップと対決して勝つ。そして主人公がそこのトップに就任する、というところでいなくなっていることに気づく」というテンプレを知ってるんですよね。だから、劇場版で最初に国際宇宙ステーションの窓拭きのバイトをしているシーンが出たところで映画館では大爆笑でした。
ツンデレ、というか、ツンツンツンツン……ツンデレで、テレビシリーズだと1クールでやっと1回、デレ回があるくらいですからね。劇場版だと2時間で晶さまのデレが見られるのでめちゃくちゃお得感あります。
僕は原作コミックからのファンで、テレビシリーズはDVDボックスを持ってるんですが、劇場版では「バイトリーダー選手権全国大会」が割愛されたのは残念でした。ただ、その分「バイトリーダー世界選手権」はしっかり尺が取られていて、バイトリーダー力のオーラの表現などもテレビ版より何倍も迫力があって劇場で「おおおッ!」と声が出てしまいました。
メディアミックス作品なだけあって、人によって色んな入口があるところもこの作品の懐の深さを物語ってます。ねっ、ヒロマルさんっ!
「エリートバイト」は、僕の知る限り、我が国でクラウドファンディングで制作された最初の映画で、出資者の名前が全部エンドロールで流れて、その分エンドロールがめちゃくちゃ長かったんですよね。
ディレクターズカット版だと全体が165分なんですけど、うち48分がエンドロール。そんな割合でエンドロールを重視してるのは古今の映画を見渡してもエリートバイトくらいですよ。
でも、画面半分ではNG集が流れてて全然飽きませんでしたけど。ゴールデン洋画劇場でやったときはエンドロールが丸々カットで寂しかったな……。むしろNG集観たくて本編観るみたいなとこあるのに……。
あまりにも抗議が多すぎて、翌週のゴールデン洋画劇場でエンドロールだけを放送したんですよね。それはそれで抗議が来ちゃって。「俺たちはショートケーキの苺が食べたいわけじゃない。苺の乗ったショートケーキが食べたいんだ」というエリートバイトファンのツィートがバズりました。
比較的近年の映画ですが、特撮部分の技術はまだアナログな部分が多くて、主人公たちの武器「バイトセーバー」のブゥンブゥンいう音はテレビのホワイトノイズにマイクを近づけてたり遠ざけたりして録音していたり、クライマックスで空中戦を演じる「バイトウィング」のプロップのメカ部分にはタミヤのF1のエンジンや戦車の転輪がペタペタ貼られてディテールアップされていたりと、手作りの味わいがある手法が取られていたんですよね。
映画公開後に出た「バイトウィング」のプラモにもしっかり戦車の転輪が再現されていたのには笑いました。
おっ、そこを抑えてるとは瓜生さん通ですね。

いけない、またプラモの話に。

これじゃ知ったかプラモ研究家だ。

ところで、エリートバイトは女性目線だとまた違った魅力のある映画でもあるんですよね。


ねっ! ときおさん!

そうですね。シリーズでは主役が社員を救うというスタイルの関係上、毎回準主役が変わるわけですが、この映画ではルチャリブレの女子世界チャンピオンのウロタオ・ウラウツ選手が抜擢されました。

本来前座でしかなかったルチャドーラの地位を世界レベルにまで引き上げた伝説の選手です。

事前情報でこのことを知ったときはてっきりルチャ関係で出てくるのかと思ったら、最初地味な事務員役で出てきてびっくりしました。意外と制服が似合ってて可愛かったんですけど、あれどう考えてもオーダーメイドですよね(笑)筋肉隆々の彼女が着るにはあのラインはサイズが無いと思う。
そんな地味な彼女が、主人公に感化されて本来の自分を取り戻していく…というのはシリーズを見てきたファンにはお約束ですね。

個人的には、彼女が途中一度挫けてしまうシーンが印象的でした。あれ、殆どの女性が共感できると思うんです。特にキャリアウーマンと呼ばれるような人たちは。

敵であるバイトボーグが偽の彼女に変身して鉢合わせするシーンでは、ウラウツ選手の双子のお姉さんがバイトボーグを演じてらっしゃったんですよね。お姉さんは普段は歯医者さんだそうですが、出演のオファーには二つ返事で応じて。オフ写真のツーショットで本当仲よさそうでほっこりしたのを憶えています。
あのウロタオ姐さんが地味でオドオドしてる、という絵だけでも面白かったですねぇ。ネチネチ小言を言う主任が美味しんぼの富井副部長そっくりなんですけど、ちっちゃく縮こまっているウロタオ姐さんの方がガタイは3倍くらいある(笑)
あの対比、監督も狙ってましたよね(笑)

ルチャは飛び技の多いプロレスなので、そのままでもかなり迫力があるわけですが、映画ではそこにCGや特殊効果などが加わってさらに見ごたえがありましたね。

決意のミスティコ(ウラウツ選手の演じる事務女子)がかぶるマスクはあのミル・マスカラス所蔵のヴィンテージが寄贈されて使われたんですよね。
主人公を助けるためにロケットにしがみついて国際宇宙ステーションに向かう決意をしてマスクを握りしめるシーンは泣けましたねえ。
日本語吹き替えでミスティコを演じた皆口裕子さんの熱演が光るあのシーン、皆口さんは実際に泣いてしまって、それがそのまま収録されたんですよね。
皆口さんとウロタロさんは映画公開後の番宣で共演して、その後別の映画でもタッグを組んでますね。ウロタオさんはルチャに専念したいとのことで、女優としての活動はあまりしていませんが、今でもオファーが絶えないそうです。他ジャンルから新しい才能が発掘されるのもエリートバイトの魅力ですね。

ねっ!一田さん!

出演を巡って巨額のお金が動いてるって週刊パトスがスッパ抜いて騒動になりましたよね。ドクター◯松さんが出演表明して出られなかったのは、無理やりアドリブで発明品と一緒に出ようとしたかららしいですが。
あーそれ知ってます! エンドロールのNG集で、モブシーンの群衆の後ろでぴょんぴょん跳んでるところがちらっと出るんですよ。出演がかなわなくて、エキストラに紛れ込んで出ようとしたんでしょうね。まあそのシーンも本編ではばっさりカットされたわけですが。
「映画を良い作品にしたい」以外の目的で、出演を希望してほしくないですよね……。ファンとしては。
「メイザ・バイト・ビーウィズユー」ですね!

ほんっといい映画!!!

「もちろんこの映画も、バイトが作った」のコピーも鮮烈でした。ほんっといい映画!
これからのシリーズも目が離せませんね!ほんっといい映画!
*** 了 ***

hiromaru712

それでは今回のグッドカード贈呈先を発表してください。
せーのっ
瓜生さん!
ときおさん!
瓜生さん!
現在のポイント

ヒロマル  4ポイント

一田さん  3ポイント

瓜生さん  3ポイント

ときおさん 2ポイント

(一田さん!まだときおさんがタイトル考える回があります!)
では次のセッション、最終セッションの映画タイトルを決めたいと思います。
ときお姐はセットを持っていないので、カードは僕が引きます。

ときお姐、物理サイコロか、ダイスの無料アプリかで1〜6の数字を二つ決めてください。

そいやっ、そいやっ!

(カードを引く)

最初のカード

①壊し

②あたため

③冷やし

④歩き

⑤追い出し

⑥取り

二枚目のカード

①道路

②警察署

③遊園地

④島

⑤研究所

⑥門

次のセッションがラストセッションですが、ポイントは接戦なので全員に優勝チャンスがあります。頑張って行きましょう。
今回はどう転んでも面白いタイトルになりそうですねぇ。
アプリで振ったら2と5になりましたー!
と、いうことは「あたため研究所」か「研究所あたため」ですね。
さあ、どっち⁉︎
大丈夫でーす。じゃああたため研究所で!!

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登場人物紹介

ヒロマル【ひろまる】

広島在住、販売業の男性。趣味で書いた小説が受賞して電子書籍になったことがある。アニメ・特撮好き。

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