初恋
文字数 871文字
－PM7時30分－
《修練武道館－弓道場》
！！
(黒木君が出てきたわ··っ！)
ｺｿｺｿ··
········
(的に当てた矢を回収しに来たのね··)
黒木君が、自分の矢を回収して
また中に戻ろうとしたその時··
····赤司さん
っっっ！！！！！？
(なっ、なななんでバレてんの？！)
····何で
(あわわわっ！！ヤバい～っ！これじゃあストーカーみたいじゃないっ！！)
そんな所で見てんの？
中に入ればいいのに
へっ？！
白幡さんを待ってたんじゃないの？
あ～っ！！！
うっ、うん！そそそうなのっ！！
イっ、イオちゃんの事を待ってたんだけどね？！
じゃあ、中においでよ
は、はい···
ﾄﾞｷﾄﾞｷ
そうして黒木君は
私を中に招き入れてくれた···
ｶﾞﾗ－···ｯ
あれっ？！
七海ぃ～っ！！！
イ、イオちゃん···
いつからいたのー？！
声かけてよ～
七海ちゃん、いらっしゃい
こ、今晩わ··
こんな時間に一人で外にいるとか、危ないから遠慮しないで声かけてね
ﾄﾞｷ··ｯ
は、はい
···黒木君のそう言う所がもう
本当にね、ヤバいんだって··
本人は分かってないんだろうな
七海、うちらは９時頃まで練習するから遅くなっちゃうんだよー？
う、うん··
邪魔になるといけないし、もう少ししたら帰るから大丈夫よ！
もうだいぶ暗いしなぁ、女の子一人で帰るのは危ないだろ？
だっ、大丈夫！！
一人でも平気だからっ
私ごときの事情で、皆に迷惑は
かけられないし絶対に一人で帰らねば！
·····じゃあ、俺帰るわ
········へっ？！
っ！！
っ！！！
今日はあんま調子良くないし、無理に練習しても意味ないからな
(連続皆中してからに調子悪いとな··)
(これは··、珍しくあれだわね··)
···そうか、じゃあ序でに七海ちゃんの事も送ってけよ？
おー
あっ、あの···
それじゃあ、赤司さん··
？！
一緒に帰ろうか
ターーーーーーンッ！！
もはや私のハートに黒木君の矢が
直撃だった事は言うまでもなく··
(こ、これが恋なの···っ？！)
実は七海、恋愛方面には疎く
17歳にして初めての恋なのであった
