人間の女子は、サキュバスの親切にのっかる
文字数 1,289文字
あの件から、正体が無くなるまで飲んだ泥酔女子を、家まで送るという親切を、ずっと続けていたサキュバスの黒ギャル派の娘達。
ただ、以前の反省を踏まえ、本人の口から直接、自宅の住所を聞くようになってはいた。
今回も、背中に巨大な蝙蝠の羽根を出し、泥酔女子を抱きかかえて、超低空を飛んで家まで送ってあげる。
なんか、あたし昨日、酔ってたら、
蝙蝠に家まで送ってもらったんだけど
某駅前で女子が泥酔していると、蝙蝠(サキュバス)が送ってくれるという噂は、瞬く間にネットで拡散された。
近くにあったコンビニで缶酎ハイを買って飲み、駅前で酔ったフリをしてみる女性。
そうしたケースが何回かあると、今度はこんな噂がネットに流れ出す。
蝙蝠、チョロい
そんな風にネットでまた話題になっていた。
さらに人間女子ののっかりはエスカレート。
送ってもらう狙いで、わざわざこの駅で降りる女子まで出現する。
さらには、長距離夜行バスの代わりにしようと目論む女子まで現れる始末。
そんなこんなで、タクシー代わりに使う女子が急増し、駅前には、自称泥酔女子達が、毎晩大量発生することとなる。