第0話 エピグラフ
文字数 240文字
「ザナドゥにクーブラ・カーンは
壮麗な歓楽宮の造営を命じた。
そこから聖なる河アルフが、いくつもの
人間には計り知れぬ洞窟をくぐって
日の当たらぬ海まで流れていた。
そのために五マイル四方の肥沃な土地に
城壁や物見櫓が帯のようにめぐらされた。
あちらにはきらきらと小川のうねる庭園があり、
たくさんの香しい樹々が花を咲かせていた。
こちらには千古の丘とともに年経た森が続き
そこここで日の当たる緑の草地を囲んでいた。」
『コウルリッジ詩集 クーブラ・カーンあるいは夢で見た幻想』(岩波文庫所収)より
壮麗な歓楽宮の造営を命じた。
そこから聖なる河アルフが、いくつもの
人間には計り知れぬ洞窟をくぐって
日の当たらぬ海まで流れていた。
そのために五マイル四方の肥沃な土地に
城壁や物見櫓が帯のようにめぐらされた。
あちらにはきらきらと小川のうねる庭園があり、
たくさんの香しい樹々が花を咲かせていた。
こちらには千古の丘とともに年経た森が続き
そこここで日の当たる緑の草地を囲んでいた。」
『コウルリッジ詩集 クーブラ・カーンあるいは夢で見た幻想』(岩波文庫所収)より