『ペット・セメタリー』 パパずるいよ【60点】

文字数 1,181文字



【あらすじ】




 1989年に映画化されたスティーブン・キングの同名小説を、新たな設定で再映画化したホラー。


 家族ともに田舎に越した医師ルイスの新居の裏には動物の墓地「ペット・セメタリー」があった。


 ある日、飼い猫が事故で死んでしまったため、ルイスは墓地ではなく、さらに奥深い森に猫を埋葬する。翌日、死んだはずの飼い猫が凶暴に豹変し、ルイス一家の前に姿を現わす。


 その地は、先住民が語り継ぐ秘密の森だった。誕生日を迎えた娘のエリーが交通事故で亡くなってしまったことから、ルイスはある行動に出るが……。


 主人公のルイス役を「猿の惑星:新世紀(ライジング)」のジェイソン・クラーク、妻のレイチェル役を「エイリアン コヴェナント」のエイミー・サイメッツ、一家の隣人役を「インターステラー」のジョン・リスゴー、子役のジェテ・ローレンスが娘エリー役をそれぞれ演じる。


 監督は「セーラ 少女のめざめ」を手がけたケビン・コルシュ&デニス・ウィドマイヤー。




【因幡さんの映画語り】




 1989年に制作された『ペット・セメタリー』の再映画化。


 子供が死ぬ設定は同じで、死者が墓場からよみがえり、別人となっているのも同じ。


 前作では息子のゲイジが死んだが、今作ではエリーに変えられている。(これはオチで意味がわかる)


 最後が違っているものの、超絶鬱映画であるのは変わりがない。


 ラストは意表を突かれたものの、まずまず楽しめた。


 


 主人公ルイスは家族とともに都会から田舎に引っ越してきた。


 娘のエリーが森の細道に目を向けると、動物の仮面をかぶった異様な集団が歩いていた。


 興味を持ち、その集団が行った先に行ってみると、小さなお墓(動物の墓)がいくつもあった。


 そこはペットセマタリー(ペットのお墓)と看板に書かれ、太い木の枝が重なりあった山を登ろうとすると、ジャドに止められる。


 ジャドと仲良くなるエリー。


 ある日、猫のチャーチがトラックにひかれ、ルイスはジャドに導かれるまま、石が積み重なった土地にチャーチの死体を埋める。


 すると、チャーチが帰ってきたものの、別人のように凶暴になっていた。


 そして娘の誕生日。運命の日がやってくる・・・。


 


 前作の『ペット・セメタリー』での辻褄の合わない部分を、今作の『ペット・セメタリー』は補っており、スムーズに話しが頭に入ってくる。


 なぜジャドが危険な土地にルイスを誘ったのかもよくわかり、前作の幽霊君も今作ではでしゃばらなかった。


 さらに妻であるレイチェルの過去のトラウマも掘り下げられており、それがさらなる鬱展開へと誘うだろう。


 ただ、ラストが改変されており、今作では『悪霊が仲間を増やす』という目的になっている。


 前作、ルイスが愛する者を二度もお墓に埋めてしまうという、人間の業のような終わり方は悲哀を誘ったが、好みは人それぞれといったところか。

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