第18話 エイリーン様とリナの課題作成
文字数 1,579文字
セドリックも兄も、ちゃんと仕事をしてくれるだろう。
表向きの仕事は、両王子の学園にいる間の安全確保だ。
王様が『簡単なお仕事』と言ったのは、実は学園内にいる間の、王族を含めた学園生の安全は、改めて誰かに依頼しなくとも大人たちの手によって保証されている。
でなければ、歴代高位貴族も卒業しているこの学園自体、もう存在しないものになっていただろう。
私が、その簡単なお仕事の依頼のみを言ったにもかかわらず、この反応。2人ともちゃんと私が受けてきたお仕事の意味を理解してくれてる。
私はそちらを任せて、ジークフリートの婚約者、エイリーン・マクレガーに接触することにした。
エイリーンはゲームで見るより大人っぽい感じがする。ジークフリートよりも、色味が濃い金髪。プライドが高く、近寄りがたい雰囲気を醸し出している。
社交シーズンは、授業よりレポート書きや自習が多くなるので、結構みんな図書室にいたりする。雰囲気は大学生が大勢利用している中央図書館等の学習室と思い浮かべてもらったら分かるだろう。結構、雑然としている。
私はさりげなく、エイリーンの横の席に座る。
エイリーンは、横目でチラッと私を見ただけで、そのままレポートを書くべく作業に戻った。まぁ、提出日も近いしね。
私もそのまま資料を読み、書き写す。この世界独特の歴史や経済的はことは、元の知識頼れないんだよね。
「あの……マクレガー様」
「なんです?」
顔も上げず、レポートを書き綴っていく。
「ここの解釈が、分かりづらくて……」
「どこ?」
今度は、ちゃんと向いてくれた。うん……少しずつ、仲良くならないとね。
エイリーンは、私と距離はとるけど話しかけても無視はしない。
そこにつけ込んで、何日間か宿題や自習を理由にご一緒させてもらった。
う~ん。ジークフリートの視線が痛いけどね。
友達と雑談しつつ、こちらにも気をつけてる。器用だなぁ。
「マクレガー様は、ジークフリート様の婚約者、なのですよね」
「そうだけど?」
「ちょっと前まで、女の子……ご令嬢たちに囲まれてるジークフリート様を見ててなんとも思われなかったのかと」
キョトっとしている。そこで、意味分かんないって顔されるとな。
「え~っと……私が言うのも何なんですけど」ポリポリ。歓迎夜会のパートナー、とっちゃったんだもんな。下世話なおばさんみたいになってるよ、私。
でも、ゲームでは、悪役令嬢バリに嫌がらせしてきたんだよね。それが、クラスでも空気と化してるから……気になる。
「お仕事ですもの。婚約も結婚も」
曖昧な笑みを浮かべる。
「ご存じかもしれないけど。歴代、王太子殿下は、お生まれになられたらすぐに婚約者が選ばれるの。たまたま、ジークフリート殿下が生まれたときに、公爵家に1ヶ月早く生まれた女児が私だった。ただ、それだけのこと」
そんなもんか……まぁ、政略結婚だもんね。
「良いんですか? そんなこと言って」
「良いも何も、周知の事実ですわ。それより、貴女こそどうなのよ。セドリックとずいぶん仲が良いじゃないの?」
それ、ここで言う? 侮れないなぁ~。もう、素直に言っちゃう。
「なんかアラン様に気に入られちゃったみたいなんですよねぇ」
セドリックと廊下で同じ会話してるから、今更だ。
「あら。そうなの」
なんか、人の恋バナに目を輝かせてるJKのようだ。
「でも、同じクラスにいるのにアラン様からは何も無いので、戸惑ってるんですけどね」
「なるほど……。自分からいくわけには参りませんものね」
「ですよねぇ。どうしたもんですかねぇ~」
表面的には、別に答えなんか出なくても良いたわいない女子トーク。
お互いクスクス笑いながら、どうしましょうかねぇ~って言っていた。
表向きの仕事は、両王子の学園にいる間の安全確保だ。
王様が『簡単なお仕事』と言ったのは、実は学園内にいる間の、王族を含めた学園生の安全は、改めて誰かに依頼しなくとも大人たちの手によって保証されている。
でなければ、歴代高位貴族も卒業しているこの学園自体、もう存在しないものになっていただろう。
私が、その簡単なお仕事の依頼のみを言ったにもかかわらず、この反応。2人ともちゃんと私が受けてきたお仕事の意味を理解してくれてる。
私はそちらを任せて、ジークフリートの婚約者、エイリーン・マクレガーに接触することにした。
エイリーンはゲームで見るより大人っぽい感じがする。ジークフリートよりも、色味が濃い金髪。プライドが高く、近寄りがたい雰囲気を醸し出している。
社交シーズンは、授業よりレポート書きや自習が多くなるので、結構みんな図書室にいたりする。雰囲気は大学生が大勢利用している中央図書館等の学習室と思い浮かべてもらったら分かるだろう。結構、雑然としている。
私はさりげなく、エイリーンの横の席に座る。
エイリーンは、横目でチラッと私を見ただけで、そのままレポートを書くべく作業に戻った。まぁ、提出日も近いしね。
私もそのまま資料を読み、書き写す。この世界独特の歴史や経済的はことは、元の知識頼れないんだよね。
「あの……マクレガー様」
「なんです?」
顔も上げず、レポートを書き綴っていく。
「ここの解釈が、分かりづらくて……」
「どこ?」
今度は、ちゃんと向いてくれた。うん……少しずつ、仲良くならないとね。
エイリーンは、私と距離はとるけど話しかけても無視はしない。
そこにつけ込んで、何日間か宿題や自習を理由にご一緒させてもらった。
う~ん。ジークフリートの視線が痛いけどね。
友達と雑談しつつ、こちらにも気をつけてる。器用だなぁ。
「マクレガー様は、ジークフリート様の婚約者、なのですよね」
「そうだけど?」
「ちょっと前まで、女の子……ご令嬢たちに囲まれてるジークフリート様を見ててなんとも思われなかったのかと」
キョトっとしている。そこで、意味分かんないって顔されるとな。
「え~っと……私が言うのも何なんですけど」ポリポリ。歓迎夜会のパートナー、とっちゃったんだもんな。下世話なおばさんみたいになってるよ、私。
でも、ゲームでは、悪役令嬢バリに嫌がらせしてきたんだよね。それが、クラスでも空気と化してるから……気になる。
「お仕事ですもの。婚約も結婚も」
曖昧な笑みを浮かべる。
「ご存じかもしれないけど。歴代、王太子殿下は、お生まれになられたらすぐに婚約者が選ばれるの。たまたま、ジークフリート殿下が生まれたときに、公爵家に1ヶ月早く生まれた女児が私だった。ただ、それだけのこと」
そんなもんか……まぁ、政略結婚だもんね。
「良いんですか? そんなこと言って」
「良いも何も、周知の事実ですわ。それより、貴女こそどうなのよ。セドリックとずいぶん仲が良いじゃないの?」
それ、ここで言う? 侮れないなぁ~。もう、素直に言っちゃう。
「なんかアラン様に気に入られちゃったみたいなんですよねぇ」
セドリックと廊下で同じ会話してるから、今更だ。
「あら。そうなの」
なんか、人の恋バナに目を輝かせてるJKのようだ。
「でも、同じクラスにいるのにアラン様からは何も無いので、戸惑ってるんですけどね」
「なるほど……。自分からいくわけには参りませんものね」
「ですよねぇ。どうしたもんですかねぇ~」
表面的には、別に答えなんか出なくても良いたわいない女子トーク。
お互いクスクス笑いながら、どうしましょうかねぇ~って言っていた。