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文字数 240文字

・徳富蘇峰の原稿にクローズアップ

「1867年 近江屋――」

・夕暮れの近江屋・外観。

◇坂本龍馬
「ぶえっくしょん!」

・綿の入った上着の上に、黒羽二重の羽織を着込んだ龍馬。鼻水を垂らしながら、火鉢に手をあてている。その左手の親指には傷がついている。

◇ナレーション
「坂本龍馬は
 役人を殺した罪で
 指名手配され
 身を隠していた」

・行灯のともった部屋には龍馬と中岡があぐらをかいて、火鉢にあたっている。
 龍馬は人差し指の背で鼻をすする。
 その脇には使用人の峰吉。まだ少年の面差しが残っている。
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登場人物紹介

◆徳富蘇峰


25歳。

のちに100巻に及ぶ
『近世日本国民史』を書きあげ、
司馬遼太郎をはじめとする歴史小説家たちに
多大な影響を与えるジャーナリスト。

紋付きはかまにソフト帽など、和洋折衷な感じ。
手には原稿用紙や本、執筆道具の入った大きなトランク。
髪はボリュームがあり、生真面目な美青年といった感じ。

◆徳富ロカ


20歳。
実際の漢字表記は「徳富蘆花」。

徳富蘇峰の弟で、
のちに小説家として名を馳せる。
代表作はベストセラーとなった『不如帰』。
近年では探偵小説の作家としても
注目されている。

夏目漱石の『坊ちゃん』のようなはかま姿に、学帽。
着物の下にシャツのようなものを着ている。
丸いメガネをかけている。
可愛い弟キャラ。

◆勝海舟


60代。

江戸幕府の家臣として明治維新のため奔走した英雄のひとり。
坂本龍馬や西郷隆盛にも多大な影響を与えた。
邸宅に徳富兄弟を居候させているが、
生涯8人の愛人を作り同居したという恋多き男でもある。

初老で和服を着ている。

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