第1話 メンヘラアンナちゃん 

文字数 1,066文字

「お願いだから別れてくれ」
「やだ! どうして?理由を教えて?わたし、ジョンがいないと生きていけない。ダメなところ治すから!

お願い!!」 

「だからそういうところ!もう付き合いきれない。これからは連絡もしないで」

2年間付き合った彼氏にありがちなことを言われ、3か月前にフラれた。

それからは後悔ばかりが頭に浮かんで毎日苦しい。 




ごはんものどを通らず、 夜はしっかり眠れず、何度も目が覚め、一日気分が悪い。



やる気が起きなくて毎日ごろごろ何もせず過ごしている。 

アンナ(21歳)

1年前から大学休学中。彼氏なし、友達もいない。

大学では影で「メンヘラちゃん」と呼ばれている。 


小さいころからいじめられっ子で暗い性格だったアンナは、大学入学を機にこれまでの自分を変えようと

頑張ってみたけど、 自分を変えることはなかなか簡単じゃなかった。


もともと苦手だった友達付き合いに失敗してSNSで愚痴や悩みを投稿してしまい、周りにはメンヘラ認定されてしまった。 それから大学に居辛くなり休学している。 

これまではジョンだけが

心の支えだった。


ジョンとは付き合って

すぐアンナがジョンの下宿に

転がり込み同棲を始めた。 


いつも一緒にいて、

一緒にいられないときには

1日何度も連絡した。


LINEの返事が来ないと

浮気しているのか

心配で寝られなかった。


友人との飲み会で酔いつぶれた

ジョンが、約束の時間に

家に帰ってこられなかった

ときには朝まで寝られず、


ジョンが帰ってきてから

アンナは泣きわめいて怒った。


 ジョンにGPSのアプリを

インストールするよう求め、


いつでもどこにいるのか

監視できるようにした。

そんなアンナに

ジョンは、

「大学に戻れば?」
「バイトでもすれば?」 
何もしないアンナに

外に出るよう

すすめていたが、 

「そのうちね~」 

軽く受け流していた。 




アンナは、ジョンが大学を

卒業後、結婚すればいい!


思っていたので大学を

卒業することも

バイトに行くことも


本気で考えてはいなかった。

 



アンナは、ジョンと

結婚して子どもを産んで、

専業主婦として生活すればよい

と将来のことばかり考えていた。




当然そういう未来になると

思っていたのに


突然の別れ


である。 ジョンに別れを

切り出されたアンナは、 




「将来も約束したのに


 無責任!」 

など、何度も何度も

メッセージを送り、


LINEをブロックされれば、

SMS、メール、手紙


すべての連絡手段を使った。


SNSにも未練がましい思いを

投稿するなど、そうした毎日を

1か月ほど続けた。


ついに疲れ切ってしまい

ジョンに送る言葉が

なくなってしまった。

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登場人物紹介

アンナ(21歳)

1年前から大学休学中。彼氏なし、家族仲も悪い、

おまけに大学の友達からはメンヘラちゃんと呼ばれて友達0。

大学カウンセラー、ターナーとの出会いからメンヘラ治療を決意する!

ターナー(年齢不詳)

〇×大学カウンセラー

サバサバした長身の美人。クライエント思いの優しい面もあるが、

カウンセリングはスパルタ

アンナの大学復学を目指してメンヘラ治療に奮闘する!

ジョン(21歳)


アンナと2年間交際していた。元カレ。

アンナのメンヘラっぷりに嫌気が指し音信不通に。

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