「私はもう――寂しくありません。
こんなにたくさん、お友達が居ますから」
百鬼魔王の爆心地
○メタリカ・マグウォート
性別:女
かつて、ごくふつうの女の子だった魔王。
両親を魔物に殺され、叔父に引き取られ幼少期を森の館で過ごす。
誰とも打ち解けられず退屈な日々を送る。
そんな生活に変化をもたらしたのは、一匹の妖精だった。
「おいで。楽しいことをしよう」
手を引かれて、進んだ先に広がっていたのは自然豊かな楽園だった。
妖精が輪になって踊り、おいしい食事も用意されていた。
少女は日が暮れるまで――気が付くと朝日が昇るまで遊び続けていた。
次の日から、また少女は一人だった。
そのギャップに耐えきれず、少女は禁術に手を染めてしまう。
やがて――その身には魔物が宿った。
たくさんの魔物を産む、母体となったのだ。
「おいで。楽しいことをしよう」
一匹の魔物が告げる。
彼らと共にいれば、どんな危険も怖くなかった。
言われるがまま、手を引かれるがまま、禁忌を冒した。
たくさん人を殺した。
たくさん街を襲った。
世界を手に入れるまで、そう時間はかからなかった。
そして少女は――魔王と呼ばれた。
能力名:胎内魔王城
自由に魔物を生み出し、指揮できる能力。
また、一度生み出した魔物を胎内に戻す能力でもある。
彼女から生成された魔物たちは忠実な下僕として働く。
魔物の定義から外れたものを作ることも可能で、
生命そのものを氾濫させられる禁忌中の禁忌。
無機物でさえ生み出すことも可能。
弱っている相手を吸収することも出来る。
戦う動機:お友達を増やすため。
イラスト:三日月アルペジオ様
作者:如月真琴
彼女の名前はレイラ・リリアーヌ
18歳の女の子、いや芯の強い女性か。
勇者の証である、それはもうありがたーい精霊と一体化した精霊の鎧に選ばれたのよね。
とある貴族の令嬢だったんだけど、好きな人の二股という裏切りによって貴族の生活に嫌気がさしたことや、家族が魔王の配下に襲われちゃったから、貴族の身分を捨てて、魔王を倒すために幼少期の頃からともに、身体を鍛え、武を競い合っていた友人の女の子のパーティに入ったの。
最初、レイラは「魔王はワタクシが倒しますわ!」と息巻いていたんだけど、人間に迫害される人間と魔族のハーフの子供達とふれあったことで、めちゃくちゃ悩んで戦争による憎しみの禍根を残さないよう彼女自身に不殺の誓いを立て、魔族と人間の共存のために戦争を終結させるという目的が彼女に芽生えたの。あの時は大変だったなあ。
不殺って言っても、周囲への被害を抑えることを第一に考えているから、戦闘では相手を殺さず、戦闘不能にするスタイルね。
能力名:魔力制御・明鏡止水
ものすごーく魔力制御がうまい。身体能力で男性に劣るレイラが編み出した能力。努力の賜物ね。
全身に魔力を纏わせることで、身体能力を補っているっていうシンプルな物。
この能力の恩恵として、全身に均一に魔力を纏わなければ、装備することができない、すっごい精霊の鎧を装備できるんだから! まさに運命ね!
鎧には体内の魔力を増幅することで剣に魔力を纏わせて斬撃を放つ、魔力が足りなくて使えない高位の魔法を発動できるとか、とにかくたくさんの恩恵があるのよ。どう、すごいでしょ?
あと、チート系魔法を無効にできるの。即死とか因果に干渉するやつよ。魔王特攻とも言うべきかな。だから勇者なの。
全身の魔力を一点に集中させて、発動させる魔動波が切り札なんだけど、この技、全身の魔力を一点に集めるから、発動と同時に精霊の鎧の装備が解除されちゃう捨て身の攻撃なのよね。
一度だけ、装備が解除されたら服を着てなくてレイラに怒られたから、それ以来、気をつけているの。まあ、気持ちはわかるし。だから解除されても服は脱げません。ごめんね。
戦う動機:人間と魔族が共存できる世界を目指して戦っているわね。
私? ああ、自己紹介がおくれちゃった。私はユウカ。
鎧と一体化したありがたーい精霊!本当は別の名前もあるんだけど、今はこっちのほうがしっくりくるの。彼女の能力名を決めたのは私!
え? 日本人っぽい名前だなって? 鋭いわね! 私、精霊に転生した日本人だもの。レイラと出会う、少し前に記憶が蘇ったのよね。
なにはともあれ、今日はよろしくね!
アイコン及び全身の画像:きゃらふと様
作成者:榎本レン