文字数 413文字



悲しみが舞い降りたり
苦しみが押し寄せたり
そんな時あがなうよりも
一度受け入れた方が
ほんのひととき気が楽になる
どうして
その言葉はいつでも深く
あなたを引き摺り込むための
穴を隠し持っていて
甘美な香りをはべらせて
多くのさまよい人が
似たような仮面をつけさせられて
入り口の前に屯ってるから
いつでも仲間がいる
どうして
その言葉を誰か達の口から
こぼれ落ちるたびに
奈落の底にステージが用意されて
薄暗いスポットライトが
あなたを偽りの主役に仕立て上げ
誰か達の注目をいざなう
どうしてに縛られるたびに
苦しさだけが残るのに
その言葉の魔力に流されるままに
自分以外の誰かに刃を
投げかけることで
哀れみという救いが包み込む
逃れられない連鎖の始まりと知らずに
あなたがその言葉を使う前に
僕が破り捨てて
あなたのその涙と共に
全て飲み込んでおくよ
悲しみは悲しみとして
苦しみは苦しみとして
受け入れた時の方が
本当の傷は浅く小さいから
その言葉に逃げないでいて
過ぎたことは戻らないから
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