家族会議をしよう
文字数 1,577文字
山田家、リビングにて。
宗介の脳裏に、部員達の顔が思い浮かぶ。
彼は自分に正直なのである。
彼は現実主義であった。
ルシルは一切の遠慮もなくフルスイングした。
まんざらでもない栞であった。
凄まじい圧が込められた声に、ルシルは舌を出して視線を逸らす。
真面目に考え始める宗介に、栞達は困惑する。
彼は現実主義であった。
耐えきれなくなった栞は、慌てて山田家を飛び出して行った。
そして、ルシルもまた帰っていった。
確かに宗介は現実主義であるが……。
……思春期真っ只中にいることもまた、事実なのであった。