【滝夜叉姫と妖魔の内裏編】第5話 秋田県東由利の奇跡!の巻(後編) 

文字数 7,336文字

鬼っ子ハンターついなちゃん【滝夜叉姫と妖魔の内裏編】

第5話 秋田県東由利の奇跡!の巻(後編)  

   〈登場人物〉
役ついな(一四歳)……本名・如月ついな。方相氏(鬼退治師)。CV:門脇舞以。
前鬼(ぜんき)……ついなちゃんのお供その①(赤いぬいぐるみ)。セリフはピコピコ音。
後鬼(ごき)……ついなちゃんのお供その②(青いぬいぐるみ)。セリフは無し。
黄桜すい(一六歳)……秋田県・東由利のご当地萌えキャラ。愛称すいちゃん。CV:相葉ゆきこ。
赤いナモミハギ……秋田県由利郡に伝わるナマハゲの仲間。
青いナモミハギ……同上。
水神様(みずがみさま)……秋田県・東由利の自然を司る水の神。

※「N」=ナレーション

▶︎【鬼っ子ハンターついなちゃん】ボイスドラマ 第5話(後半)ボイスドラマ
 https://fantia.jp/posts/4511
▶︎解説トークコーナー「門脇舞以と大辺璃紗季のドルルゥッのコーナー! 第5回(後半)」
 https://fantia.jp/posts/4795

★黄桜すいプロジェクト KSP
 https://kizakurasui.jp/ksp/
(黄桜すいちゃんは秋田県のご当地萌えキャラ。黄桜すいプロジェクト様のキャラクターになります。
 この小説とボイスドラマは、公式にコラボさせていただいた作品となります)
 
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ついなN
『鬼っ子ハンターついなちゃん』、
「滝夜叉姫と妖魔の内裏編」第5話
秋田県東由利の奇跡!の巻!

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【吹雪。法内の八本杉のある森の中】

(SE:吹雪の音。ザックザックと雪を踏みしめ、急いで走る音)

ついな・すい
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

すい
「見えてきた…! あれが法内(ほうない)の八本杉だよ、ついなちゃん!」

ついなN
すいちゃんが指差す先には、それは立派な杉の巨木が聳えておった。
高さは50メートル近く。六本の杉が一本にまとまった巨大な群生木。
幹周りは11.5メートル。杉の根元には、小さな祠が祀られておる。
これが…、これが推定樹齢700年を誇る東由利の守り神・法内の八本杉…!

ついな
「はぁっ、はぁっ……、ナ、ナマハゲは……?」

(SE:ぽわわわ…と淡い光の音。すいちゃんが祠の力を感じ取る音)

すい
「よかった…、弱々しいけど、祠にはまだ山神様の力が感じられる……」

ついな
「……どうやらナマハゲは、今はまだおらんようやな。でも……」

すい
「うん……、なんか大変なことになってるね……」

ついなN
すいちゃんの指摘通り、八本杉の周りには何者かが暴れた跡が、
大きな足跡になってくっきり残っていた。
八本杉の山神様の力は、そのために大きく損なわれてしまったに違いない。

ついな
「ウチらが来るのがもう少し遅れてたら、
結界が破られるのも時間の問題やったろうな…。どないする?」

すい
「…ねぇついなちゃん! サンタさんを撃退するようなナマハゲさんを、
どうやったらやっつけられるの!? 教えてっっ!!!」

ついな
「えっ、いやそんなこと、急にウチに聞かれても!!!?」

すい
「とりあえず、お札とか聖水とか用意してみたんだけど効果あるかな…?」

ついな
「ないんぢゃないかなー……」(汗)

すい
「あ、もち米ぶつけたら追い払えるとか!?

ついな
「キョンシーかっ!!」

すい
「こんなこともあろうかと、ニンニク、十字架、ニワトリの血、
いろいろ持ってきてあるよ!?
あと、銀の弾丸っ!!…………は、
すいのおじいちゃんはマタギもやってるので、
猟銃借りてこようと思ったんだけど、 危ないからダメって叱られちゃったの。
……仕方ないから、
代わりに、おじいちゃんの銀歯をちょいと拝借してきて…」

ついな
「──すい、恐ろしい子っっ……!」

すい
「……でも銀歯じゃなくてアマルガムだったんだけど、効くかなぁ…?」

ついな
「ってアホかーい!!! だーっ、ホンマあかんあかん!
そんなもん、ナマハゲに効くワケないやろ!!

すい
「そ、そうなの…?!」

ついな
「ええか、落ち着きぃや、すいちゃん。
相手は鬼や言うても、一種、神の眷属やで…? 正直、
鬼退治の専門家のウチかて、打ち勝てるかどーか分からん相手や…!」

すい
「ウチカテ………………ププ、ついなちゃん、それダジャレ?」

ついな
「ぐわぁーーーーっっっ!!!」(汗)

(SE:ぽかぽかぽかぽか)

すい
「痛い……」(涙)

ついな
「と、ともかくや! よぉ聞きぃ、すいちゃん!!
ナマハゲはただの鬼とちゃうんや。
ウチのこの妖怪虎の巻によるとな…、

(SE:しゅるるる)

……東北・秋田を中心に、ナマハゲの亜種はいっぱいおんねん。
アマハゲ、アマメハギ、ナマメハギ、 ナモミ、ナモミタクリ……。

そもそもナマハゲの語源になった『ナモミ』ちゅうのはな、
グータラして囲炉裏の火に当たってばかりいるとできる火脹(ひぶく)れの事で、
ナマハゲは、その火脹れの皮を『剥ぐ』存在と言われとる。
つまり、怠け者を戒める聖なる来訪神なんや……!

民俗学の大家、折口信夫センセは、有名な講演『春来る鬼』の中で…」

すい
「ぐぅ~……ぐぅ〜〜……」

ついな
「……って寝るなーーーーっっ!」

すい
「ふにゃっ!? ちゃ、ちゃっ、ちゃんと聞いてたよ、先生!
x=yの二乗は、βがαをカッパらったらパ◯シロンした!」

ついな
「全然聞いとらんやんか! 完全に寝ぼけとるやろっっ!!

すい
「え~、そんなことないよ~、ついなちゃん〜〜?
ほら、きりたんぽにハタハタ鍋も出来たから一緒に食べよ~。
すい、なんか眠くなってきちゃった──……」

(SE:グツグツグツ)

ついな
「……ハッ、いつの間に、周りにかまくらがっ!?
アカン……、こっ、これは敵の罠や………!?
すでに敵の幻術によって、ウチらは絡め取られとるんや…!
すいちゃん、起きろーーっ!! 寝たら死ぬで!!!」

(SE:ぽかぽかぽか)

すい
「むにゃむにゃ……、もう食べられにゃい…… 

(SE:どげしっ!!

……い、痛ぁっ! 痛いよ、ついなちゃんっ!! 何で殴ったのぉ!?

ついな
「な、何ってここにあった算盤の角で…って、なぜこんなとこに算盤が?」

すい
「算盤…? 算盤…?? …はっ、こ、これはぁっ…!!!!

(SE:ガーン!!

ついな
「な、何や、きゅ、急にガタガタ震え出してどないしたん、すいちゃん!?

すい
「これは、伝説の『ナモミハギ』様………──!!!」

ついな
「ナ、ナモミハギ……?!

すい
「ナモミハギ様は、由利郡に伝わる伝説のナマハゲさんだよぉ…!
出刃包丁に算盤、瓢箪や御幣を持って、小正月にやってくるんだ…。
でも……、ナモミハギ様の風習は、
由利ではだいぶ前にほとんど廃れたって聞いたのに……!!

ついな
「……はっ、そうか、分かったで!
…本来、聖なる存在のナモミハギだからこそ、サンタにカモフラージュして、
八本杉の結界内に、素知らぬ顔で潜り込むことができたんや…!
しもうた、これは冥界逆方相の術と同じ原理や……。ま、まさか……?」

(SE:ザックザックザックザック……)

ナモミハギ
「ホゥ、ホゥ、ホゥ〜……、悪い子(わりご)はいねがぁああ〜〜〜!!!」

ついな・すい
「き、き、き、来たぁーーーーっ!?
 
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ついなN
ついに現れた伝説のナモミハギ…! その姿は赤い鬼面に雪除けの蓑、
腰には瓢箪を引っ提げ、手には出刃包丁。
これぞナマハゲ・オリジン。
神と鬼、両方の性質を持つ『春来る鬼』の姿やった…!!

すい
「ど、ど、ど、どうしよう、ついなちゃん!?

ついな
「……くっ、伝説のナモミハギやろうと何やろうと、
この方相氏ついなちゃん、悪さする鬼は退治するのみ!!
ちゅー訳で……、えーい、鬼にはこれや!

悪厄邪氣病魔退散……! 方相閃・魔滅(まめ)〜〜〜!!

(SE:ばばっ)

ついなN
ウチは破邪の遣豆(やりまめ)を、ナモミハギに向けて、いっぱいの法力を込めて、投げつけた。
ところが…。

(SE:ぴゅるぴゅるぴゅる…!)

すい
「あれれっ、豆がナモミハギ様の瓢箪に吸い込まれていく…!!

(SE:キュポン! シャカシャカ!)

ナモミハギ
「悪い子(わりご)はいねがぁあ〜!」

ついな
「なっ……何ちゅーやっちゃ…!? デタラメやっ…!!!」

すい
「ど、どーするのっ…!?

ついな
「くぬぬぅ〜〜〜っ!! こうなれば、
ウチの最大出力で必殺の一撃をお見舞いしたる!

……はぁ〜〜っ…、 
厄難災禍悪疫即祓(はらい)、邪気病魔凶鬼即滅……!

方相閃・斬(ざーん)っっ!!!」

(SE:ドォォォォ〜〜!! ゴゴゴゴ……)

ついな
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…、どやぁ〜っ!!!?

すい
「わ、すごいよ、ついなちゃん、ナモミハギ様が吹っ飛んじゃった…!」

ついな
「……はぁっはぁっ、よ、よっしゃ、これで一件落着やな……」

ついなN
全法力を使い果たしたウチは、その場にぺたんとへたり込んだ。
もう立っとるのもしんどいでぇ……。

と、ところがその時──。


(SE:ごごごごご……)

ナモミハギ
「なもみはげたか。はげたかよ〜。あずきにえたか。にえたかよ〜」

ついな
「な、何や、この呪文!? どっから聞こえてくるん!?」

すい
「ついなちゃん…あれ……、雪がぐるぐる渦を巻いて……、
だんだんナモミハギ様の姿に……!」

ついな
「何や、巨大な雪だるまに…!?

あっ、あっ、あーっ…!」

(SE:ぷち!)

すい
「つっ、つっ、つっ、ついなちゃん〜〜〜〜〜っっ!!?

…………つ、ついなちゃんがペチャンコにされちゃった……」

ナモミハギ
「悪い子(わりご)はいねがぁああ〜〜…!」

(SE:ごごごご…!)

すい
「あわわ、ど、どうしよう…。すい一人で妖怪退治なんてできないよ…」

(SE:ドシーン、ドシーン…!)

すい
「パパ、ママ、おじいちゃん、それにおばあちゃん…、
すいは、すいは、もうダメかもしれません…。
先立つ不孝をお許しください。

何だか…地平線の向こうから……赤いナモミハギ様の他に、
もう一人、青いナモミハギ様がやってくる幻影が見えてきました…」

(SE:「ウォ〜〜、ウォ〜〜」 ドシーン、ドシーン…!)


ついなW
「すいよ──……」   【※声にエフェクトあり】

すい
「え……? ついなちゃん…? どうしたの、青白く光ってるよ……?」

ついなW
「すいよ…、今この子ども方相氏の声を借りて、
お主の脳内に話しかけておる………。わしは水の神じゃ…」

すい
「え、み、水神様っっ!?  水神様ですかっ??」

ついなW
「左様……。すいよ、よく聞け。青いナモミハギは味方じゃ……。
青いナモミハギの心の声に耳を澄ますが良いぞい……」

青ナモミハギ
「ウォ〜〜、ウォ〜〜……」

すい
「味方……。何だか……、悲しげな声に聞こえます……」

ついなW
「その通り……。青いナモミハギは、仲間の赤いナモミハギが、
夜叉丸という悪い妖怪に操られていることを泣いておるのじゃ……」

すい
「悪い妖怪に!? やっぱりナモミハギ様は操られているんですね…!?」

ついなW
「そうじゃ……。ふぉっふぉっふぉ、良いか、すいよ。
鬼であると同時に神であるナモミハギには、いかな攻撃も効かぬ……。
じゃから、お主の力で、ナモミハギの洗脳を解くしかないのじゃ」

すい
「でも……、でもすいにそんなこと出来るのでしょうか……?」

ついなW
「東由利の大いなる自然の力を信じるのじゃ…。
さすれば出来よう」

すい
「でも……」

ついなW
「わしはお主を信じておる。お主も自分を信じるのじゃ…。
良いな?」

すい
「水神様……!
分かりました……、すい…、すい頑張ります!
ナモミハギ様のため、ついなちゃんのため、愛する東由利のため…!!

ついなW
「ふぉっふぉっふぉ。その意気じゃ…。良いか、では、
意識を水のように静かにし、自分の心を大自然に委ねるのじゃ……!
一心に念じて、出会いの泉から、聖なる水の力を呼び込むのじゃぞい!」

すい
「…へ、へい…! 心を静かに…!!

ナモミハギ
「悪い子(わりご)はいねがぁああ〜〜…!」

(SE:ドシーン…!)

青ナモミハギ
「ウォ〜〜、ウォ〜〜……」

(SE:ドシーンドシーン…!)

すい
「きゃっ……!」

ついなW
「心を乱すな!
青いナモミハギが赤いナモミハギを抑えてくれよる。
お主は、自分のなすべきところをなせ!」

すい
「…………へいっ──!」

すいN
すいは……、すいは水神様に言われた通り、心を大自然に委ね、
東由利の聖なる水の力に、一心に願いを捧げました。

お願いします。
水の枯れた出会いの泉に再び水が溢れ出し、
ナモミハギ様の心を洗い清めてくれますように……。

(SE:ドドドド…)

ナモミハギ
「悪い子(わりご)は……、ぐうぉぉぉぉ〜〜〜〜〜っ!!!」

ついなW
「──よし、すいよ、今じゃっ…!!!」

すい
「…ナモミハギ様、元の心に戻ってっ…!!」

(SE:パアアァーッ)

ナモミハギ
「ぐうぉぉぉぉ〜〜〜〜〜っ!!!!!!」

(SE:グラグラ!)


ついな
「……よっしゃ、よくやったで、すいちゃんっ!」

すい
「ついなちゃんっ!?」

ついな
「後はウチに任せときっ!
……おん厄(やく)払いましょう、厄おとーしっ!

方相閃・破ぁ〜っ!!

(SE:ピカーーーンっ!)

ナモミハギ
「悪い子(わりご)は……、いねがぁああ〜〜…」

(SE:ドオォーン……!!!)

すい
「すごい……、ナモミハギ様が倒れた……!」

ついな
「ふぅっ……ウチは全然凄ないで。さっきのは只の憑き物落としの技や。
ウチは、妖怪の『術』を壊しただけ。
凄いのは、すいちゃんの方や…!」

すい
「えっ……?」

ついな
「ナモミハギの頑な心を解したんは、すいちゃんの純粋な願いの心。
それが妖怪の術に綻びを作ったんで、ウチの技が効くよになったんや」

すい
「そっか……、えへへ……。すいも……役に立てたのかな?」

ついな
「この事件は、すいちゃんが解決したよーなもんやで!」

すい
「うん……。ところで、ナモミハギ様は……どうなっちゃったの?」

ついな
「なぁに、しばらくしたら、目ぇ醒ますやろ。ほれ」

(SE:「ウォォ〜……」)

すい
「青いナモミハギ様が、赤いナモミハギ様を抱き起こしてる……」

ついな
「ナモミハギは忘れられつつある伝承…。
きっと……赤いナモミハギは、
誰よりも東由利の街と人と自然を愛する心が強かったんや。
その想いの強さが故に、悪い妖怪に付け込まれたんとちゃうかな……」

すい
「そうだね…すい達……これからもずっと東由利を大事にしていくよ!
だから、見守っていてね、ナモミハギ様……!!

………………あ、ついなちゃん! ほら、あっち!」

ついな
「ん??」

すい
「東由利に朝日が昇るよ…!!」

(朝日が昇り、東の空に光がさすSE)

ついな
「ふわぁあ〜〜、綺麗やなぁ……。今まで見た朝日ん中で一番綺麗や…」

すい
「うん…! すいも東由利の朝日が大好き…!」

ぐぐぐぐぐぅ〜〜〜! (SE:腹の虫の音)

ついな・すい
「あ……、え、えへっ…、えへへ、えへへへへっ……」(赤面)

すい
「すい……、東由利のご飯も大好き…!
やしおそば、とろろ飯、本荘ハムフライ……。
うめものがいっぺあるよ……!
ついなちゃん、うちで朝ご飯食べてく?」

ついな
「うん……、もっちろんやでっっ!!!」

(SE・しみじみとしたED曲)


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【ED】

(曲の後、しばらく間。そしてラストシーン。BGMなし)

すい
「……それじゃあ、ついなちゃん、せばね!」

ついな
「『せばね』?」

すい
「あ、これは秋田の方言で、『それじゃまたね!』って意味なの!」

ついな
「あ、なるほど………じゃあ………」


ついな・すい
「せばねっ!!!」

 
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【次回予告】

ついなN
ウチとすいちゃんの大活躍、どうやった?
すごかったやろ?

ところで……、いよいよ節分も間近に迫ってきたな♫
節分は方相氏が真の力を発揮する季節や!
次のお話は追儺式☆強化月間ちゅーことで、
ウチからの「すぺしゃるなレポート」をお届けするで!
日本全国の良い子のみんな、楽しみに待っとってな〜〜!!

次回『鬼っ子ハンターついなちゃん』、
「滝夜叉姫と妖魔の内裏編」第6話 節分の日は追儺式へっ♡の巻で、
しーゆーねくすと鬼やらーい! やで❤

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※この脚本を用いた、門脇舞以さんらプロの声優の方々によるボイスドラマも配信しております。
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登場人物紹介

ついなちゃん 

役ついなこと、ついなちゃん(本名:如月ついな)は、現代に生きる鬼退治師「方相氏」(ほうそうし)の末裔の女の子。

「方相氏」とは、古代節分の儀式「追儺式」(ついなしき)に登場する、鬼を退治する鬼神。ついなちゃんは方相氏の証である黄金四つ目のお面を被り、矛と盾を手に、お供の前鬼・後鬼を引き連れて、日夜わるい妖怪退治に奔走しています☆

どんなに挫けそうになっても負けじと頑張る、14歳の女の子ついなちゃんをぜひ応援してあげてね!

前鬼(ぜんき)・後鬼(ごき)

今から1300年前、修験道の開祖・役小角(えんのおづぬ)に仕えたという夫婦の鬼赤い方が前鬼で旦那青い方が後鬼で奥さん)。

ついなちゃんのお伴の鬼で、初代前鬼・後鬼の魂がぬいぐるみに取り憑いたもの。

日々ついなちゃんにセクハラをしつつ、何かとサポートしています。

修験道大本山・吉祥草寺公認の前鬼・後鬼です♫

ディクソン

ついなちゃんが被っているお面(方相面)。黄金四つ目で正当なる方相氏の証。

昔は、ついなちゃんのおじーちゃん(先代の方相氏)が被っていました。

ついなちゃんの守り神的な存在で、ついなちゃんが方相氏の技を使う際、いつも霊力的に補佐しています。無口だけど、気のいいナイスガイ!

滝夜叉姫

千年の眠りから甦った鬼姫。かつて朝廷に反逆し討伐された平将門の第三女であり、自らも名にし負う大怨霊。七十年ほど前、将門復活に合わせ、自らも復活しようとしたところを、ついなちゃんの祖父・如月宝庵により京都・丑寅の某所に封印されましたが、現代に至り、ついなちゃんによって解放されてしまいます。

ついなちゃんの霊力の大半と「声」を奪い、「妖魔の内裏」建造を目論む、『滝夜叉姫と妖魔の内裏』編の強力な大ボス……なのですが、実はファザコンおバカ幼女でもあったり。

ハンザキ

滝夜叉姫配下オオサンショウウオの妖怪。ぬめぬめした巨大な体躯と伸びる舌が武器。

身体を半分に裂かれても生きているという強靭な生命力が名前の由来。

意外と苦労人という噂も……!?

イラスト&キャラクター原案・紅音屋本舗様。

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