第9話 ネコと和解せよ
文字数 1,226文字
猫と会話する。
妙な状況ではあったが、意外と楽しかった。側からみたが、アラフォーに片足突っ込んでいる独身女が猫と会話しているなんてアタオカ過ぎるが。この状況が映画のシーンだったら相当シュールだ。漫画や絵本だったらギリギリありかも?
「それで、ミャーは何しに人間界に来てるの? 本当に人間界の人じゃないでしょ?」
ここでミャーは口をつぐんだ。とても言いにくそうだった。
「何か訳あり?」
訳が無い事はないだとう。ここで問い詰めるべきか悩んでいる時、ニャーが口を開いた。
『とても言いにくいだけど、色々あるのよ。猫と人間も和解してほしいのよね』
「へぇ」
さっきのキリスト看板の話題がなぜここで繋がりるのかわからない。天からの使いであるニャーが神と和解せよと言うのはわかるが、なぜ「ネコと和解せよ」?
ミャーが言うには、猫は人間が罪深い様子に日々イライラしているという。猫を過剰に崇め、偶像崇拝化している人間に猫たちは「神と和解せよ!」と思っているという話だった。そんな猫たちは、人間なんて大嫌いと怒っているらしい。
元々動物は、人間のように神様を敬ったり礼拝する事はできない。だかた余計に「神と和解せよ!」日々歯軋りしているらしい。
猫の裏事情を知り、杏奈が目を丸くする。特に最近は猫好きの人は、過剰に崇めているふしはあるけれど……。
『だから私は猫なんて崇めるな!ってみんなに伝える為にも来たの。そうしてキリスト教を伝道する手伝いを基本的にしたいわけ。神様と和解できれば、猫と人間も超仲良し。万事OK、全部丸っと解決!』
「へぇ……」
予想外のの事情で、杏奈の理解はなかなか追いつかない。
「それで、私は何をすればいいの? っていうかミャーは何するつもり?」
『とりあえず、キリスト教の牧師を探してみるわ。それから牧師といろいろ相談してやってみたいのよね。なんせ説教や伝道は向こうがプロだし、神様にもそう言われてるの』
「ふーん、そうなんだ」
もう杏奈はミャーのしたい事をさせようと思った。理解は追いつかないが、こんな風に猫と話せるなんてちょっと楽し事は事実だった。我ながら懐が深いと杏奈は思う。
気づくとミャーの艶々の毛並みを撫でていた。
『くすぐったい!』
ミャーは意外と嫌がってはいなかったが、突然身体をピクリとさせた。何か怖がっている?
『やばいわよ、杏奈』
「どうしたの?」
『他の猫が苦しんでる!』
「は? どうしたの、ミャー」
ミャーは、外に出ようと玄関の方へ走った。かなり慌てているのがわかる。
喧嘩は鍵がかかってうるし、ドアノブまでミャーは手が届かず二本足で立ちながら苦労していた。
「ちょっとどうしたのよ、ミャー」
杏奈は上着を着て、ポケットに財布と鍵を入れた。出かけるつもりだ。今の季節はまだ春だが、夜になると少し肌寒い。上着は着た方が良いと思った。
ミャーのただならぬ様子に、杏奈の知らずに焦りを覚えた。このままミャーが言う通りにさせた方が良いと判断した。
妙な状況ではあったが、意外と楽しかった。側からみたが、アラフォーに片足突っ込んでいる独身女が猫と会話しているなんてアタオカ過ぎるが。この状況が映画のシーンだったら相当シュールだ。漫画や絵本だったらギリギリありかも?
「それで、ミャーは何しに人間界に来てるの? 本当に人間界の人じゃないでしょ?」
ここでミャーは口をつぐんだ。とても言いにくそうだった。
「何か訳あり?」
訳が無い事はないだとう。ここで問い詰めるべきか悩んでいる時、ニャーが口を開いた。
『とても言いにくいだけど、色々あるのよ。猫と人間も和解してほしいのよね』
「へぇ」
さっきのキリスト看板の話題がなぜここで繋がりるのかわからない。天からの使いであるニャーが神と和解せよと言うのはわかるが、なぜ「ネコと和解せよ」?
ミャーが言うには、猫は人間が罪深い様子に日々イライラしているという。猫を過剰に崇め、偶像崇拝化している人間に猫たちは「神と和解せよ!」と思っているという話だった。そんな猫たちは、人間なんて大嫌いと怒っているらしい。
元々動物は、人間のように神様を敬ったり礼拝する事はできない。だかた余計に「神と和解せよ!」日々歯軋りしているらしい。
猫の裏事情を知り、杏奈が目を丸くする。特に最近は猫好きの人は、過剰に崇めているふしはあるけれど……。
『だから私は猫なんて崇めるな!ってみんなに伝える為にも来たの。そうしてキリスト教を伝道する手伝いを基本的にしたいわけ。神様と和解できれば、猫と人間も超仲良し。万事OK、全部丸っと解決!』
「へぇ……」
予想外のの事情で、杏奈の理解はなかなか追いつかない。
「それで、私は何をすればいいの? っていうかミャーは何するつもり?」
『とりあえず、キリスト教の牧師を探してみるわ。それから牧師といろいろ相談してやってみたいのよね。なんせ説教や伝道は向こうがプロだし、神様にもそう言われてるの』
「ふーん、そうなんだ」
もう杏奈はミャーのしたい事をさせようと思った。理解は追いつかないが、こんな風に猫と話せるなんてちょっと楽し事は事実だった。我ながら懐が深いと杏奈は思う。
気づくとミャーの艶々の毛並みを撫でていた。
『くすぐったい!』
ミャーは意外と嫌がってはいなかったが、突然身体をピクリとさせた。何か怖がっている?
『やばいわよ、杏奈』
「どうしたの?」
『他の猫が苦しんでる!』
「は? どうしたの、ミャー」
ミャーは、外に出ようと玄関の方へ走った。かなり慌てているのがわかる。
喧嘩は鍵がかかってうるし、ドアノブまでミャーは手が届かず二本足で立ちながら苦労していた。
「ちょっとどうしたのよ、ミャー」
杏奈は上着を着て、ポケットに財布と鍵を入れた。出かけるつもりだ。今の季節はまだ春だが、夜になると少し肌寒い。上着は着た方が良いと思った。
ミャーのただならぬ様子に、杏奈の知らずに焦りを覚えた。このままミャーが言う通りにさせた方が良いと判断した。
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