第１話　カフェにて

土曜日の晴れた休日
パソコンを持ち行きつけのカフェに行く
僕はいつもここで彼女に魅了される

「いらっしゃませー、こちらの席へどうぞ」
カフェの店員さんが心地よく迎えてくれる

「ご注文がお決まりしたらお呼びください」
水とタオルをテーブルに置きながら僕に言いかける

僕は、メニュー表を手に取りワンコインで済むカフェラテを選び店員を呼ぶ

「すみません～」

僕の声に気が付いた店員がこちらの近づいてく

（彼女だ…）

「ご注文はお決まりですか？」
サラサラで艶のある長い黒髪で、透き通るような白い肌をしている彼女が笑顔で僕に問いかける

「カフェラテのアイスでガムシロ抜きで」

「かしこまりました」
彼女はそういって、いい香りがする彼女のにおいを置きながらこの場を去る

僕は不可抗力と信じ彼女のにおいを嗅ぎながら、インテリ感を出すため持ってきたパソコンを開き、この日のために残しておいた大学のレポートをやり始める

「お待たせしました、こちらガムシロップぬきのカフェラテアイスでございます。」
彼女が再び、私が注文した品を持ってきてくれた

「ありがとうございます。」

（これは運命なのだろうか。いや運命であってほしい）
私の頭の中は、誰もが考えていないような角度で一人そう思っていた

すると、彼女はすぐに立ち去ろうとするはずが彼女の視線がパソコンの画面に向けている姿を僕は目にしてしまった
この空間だけが止まっているようだったが、他の客の呼び声と同時に彼女の視線はすぐに違う方へ向けられた

（余計なことしやがって）

「ごゆっくりどうぞ～」
彼女の温かく包まれるような声によって、僕の醜い思いが一瞬にして消えさった

なんで、さっきはパソコンの画面を見ていたのだろう。
彼女が、いなくなってから考えはじめる。
たしかに、彼女は外見からして僕とさほど年齢は変わらないように見える。だが、そうはいっても大学生にしては大人すぎるようにも見えるし、ただパソコンの画面が気になっていただけかもしれない。僕の頭の中は、あの視線一つで色んな考えで埋まっていた。

そう考えているうちに、気づけば注文した品が届いてから１時間近くになっており、レポートは進まずカフェラテを飲み干してしまっていた。

会計をするため席を離れレジへ向かう

レジで会計を済ませ、店の扉を開ける前に僕は彼女をチラ見して今日の彼女の姿を頭の中に記憶させ店をでる