第162話 あとがき

文字数 423文字

 時野です。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
 「羅紗情歌」は私にとって長年あたためてきた、(自称)渾身の一作。
 歴史好きな方はピンときたかもしれませんが、モチーフは「文禄(ぶんろく)の役」
 そう、某天下人がやらかした大儀なき(いくさ)──他国侵略。
 日本史上、指折りの悪行です(と私は思っている)
 でも資料も全然不足しているし、あの歴史的大事件そのものを書くのは、私の筆力ではとても無理。
 そこでこのようなオリジナルの物語となったのでした。
 
 「鬼哭く里の純恋歌」と「羅紗情歌」、ノベルデイズで二つの物語を公開できたことを嬉しく思います。

 次回は「羅紗情歌」にゲストキャラとして登場した、王女にして水軍の長・阿梨を主人公にした物語を掲載する予定です。
 
 では、またお会いできる日を願いつつ……。

 時野みゆ

 


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登場人物紹介

九条隼人(くじょうはやと)


若き聡明な草薙の領主。大切なものを守るため、心ならずも異国との戦に身を投じる。

「鬼哭く里の純恋歌」の人物イラストとイメージが少し異なっています。優しいだけではない、乱世に生きる武人としての姿を見てあげてください。

藤音(ふじね)


隼人の正室。人質同然の政略結婚であったが、彼の誠実な優しさにふれ、心から愛しあうようになる。

夫の留守を守り、自分にできる最善を尽くす。

天宮桜花(あまみやおうか)


九条家に仕える巫女。天女の末裔と言われ、破魔と癒しの力を持つ優しい少女。舞の名手。

幼馴染の伊織と祝言を挙げる予定だが、後任探しが難航し、巫女の座を降りられずにいる。

桐生伊織(きりゅういおり)


桜花の婚約者。婚礼の準備がなかなか進まないのが悩みの種。

武芸に秀で、隼人の護衛として戦に赴く。

柊蘇芳(ひいらぎすおう)


隼人とはいとこだが、彼を疎んじている。美貌の武将。

帝の甥で強大な権力を持ち、その野心を異国への出兵に向ける。

阿梨(あり)


羅紗国の王女にして水軍の長。戦の渦中で隼人の運命に大きくかかわっていく。

白瑛(はくえい)


王都での残党狩りの時、隼人がわざと見逃した少年。実はその素性は……。

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