第19話
文字数 306文字
川が道の端と同じくらい狭くなってきた頃、四人は誉田の神社にたどり着いた。
先程まで世間話をしていた老人たちも、この場所に近づくにつれ口をつぐみ、より神妙な面持ちになっていた。
誉田の村民にとってここは、それほど神聖な場所なのだろう。
小夜も口を真横に結んで、真面目な顔をしていた。胸の中はというと、違う心配事で一杯だった。
(ちゃんと準備できてるかな……うーん、考えれば考えるほど不安!)
瀧とマルが小突きあっている場面しか思い浮かばず、小夜は小さくため息をついた。
取り出したスマホにメッセージを打ちこんでみる。
『誘導係から森っ子へ。鳥居に到着。これから入るよ。しっかりね』