第8話 榛名春奈、倉庫内作業中①
文字数 1,829文字
そんな榛名春奈の声を聞きながら、当真は辺りをサッと見回す。
彼女以外の存在が誰もいないことを確認すると、ガララ…と引き戸になっている倉庫の扉を閉めた。
室内には、自分と春奈先生の二人しかいない。そのシチュエーションに自然と当真の呼吸が荒くなる。
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備品数の少ない、第2体育館を担当していた沙織。ここは、大半が重量のある備品で占められていた。
本来なら、男性教員が複数で担当する仕事だ。それを女の細腕で行うのは中々に大変だが、レベルアップの恩恵により、沙織一人でも何とかなった。
数多くの備品に囲まれて、ぶー垂れている春奈を想像しながら、沙織は点検作業に掛かろうとした。しかし、ふと不安が胸をよぎる。
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何をやっても良い…目の前の女性に触っても良いのだ。そして当真は現実感を失う…
むにゅ、むにゅう~! という
初めて触れる大人の女性のカラダ…当真は接触面全てから、女性特有の押せば沈み込むような肌の柔らかさと、燃えるような熱い体温を感じ取っていた。
同時に、フェロモンの弾ける良い匂いが、当真の頭の中一杯に広がってゆく。
初めて感じる異性の体温と感触…そして、その甘い香りに少年は、クラクラしてしまう。
そして、いきなり後ろから抱き付かれた榛名春奈。彼女は困惑しながら、相手の正体を確かめようとしていた。
何の冗談か、という表情で春奈は後ろを振り返ろうとする。
この時、まだ彼女は同僚である沙織の
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だが、
『
本来、この年頃の生徒としては、味わえない興奮と快楽を体験して、意識を失いかけていた当真…
『これより水森当真に対して、EX
そう言って当真は、倍返しにしてやる! とばかりに、ギラギラとその瞳を光らせ、榛名春奈の背中を見据えた。