第2話 使用人の範疇とは?
文字数 823文字
思いつきと勢いで始まった割にレンタルサーヴァントは好調だった。
中でも、驚いたのは若い男性客の多さ。学生は料理やオシャレを教えて欲しいと、社会人は正装やマナーを求めてくる。
そんな首を傾げたく要望もあったが、秋は頑張った。
――が、ある日の要望はさすがに無視できなかった。
というわけで、社長が受けたのはまだ十代だった。
無理難題でも即答しない。考えた上で返答する。
そして、応じる際はそれなりの自信を持って――
調子に乗って安受けあい。
そのくせ自分自身は諦めが早く、他者に丸投げ。
もしくは、なんとかなるだろうと楽観視。
そうして、執事による引きこもり支援が始まる。