『モルグ 死霊病棟』 人間は死んだあとも先がある【50点】

文字数 902文字


【あらすじ】




 深夜の病棟で想像を絶する恐怖に直面した警備員の運命を描いたパラグアイ製スリラー。


 電話しながら運転していた警備員ディエゴは、誤って人を轢いてしまう。


 動転して思わずその場から逃げ出し、自宅に戻るも気持ちが落ち着かない。


 その夜、ディエゴは臨時の仕事で、ある病院の夜警を担当することに。それは深夜の病棟を見回るだけの簡単な仕事のはずだった。


 やがて廊下から聞こえる物音や監視モニターに映る何かが気になり確かめに行ったディエゴは、死体安置所にたどり着く。


 そこで彼は、正気を失うほどの恐怖を体験する。


 ヒューマントラストシネマ渋谷で開催の「未体験ゾーンの映画たち2020 延長戦」上映作品。




【因幡さんの映画語り】




 パラグアイ産のホラー映画。


 ジャンプスケアというドッキリ演出が豊富である。


 最初は日本製ホラーのように、何かが潜んでいるような雰囲気をただよわせ、後半は外国映画らしく、物理でやってくる。


 王道中の王道なので、ホラーガチ勢は途中であきるかもしれない。


 


 主人公ディエゴは警備員の仕事をしており、給料が安いためか、万引きしたり、他人の高級車で自撮りしたりしていた。


 ポンコツ車を運転し、彼女とスマートフォンのメッセージで話していたら、人間をひいてしまう。


 あわてたディエゴはその場から逃げ出し、自宅で事件を忘れようとしていた。


 電話が入り、今日の警備の仕事は死体安置所だと教えられる。


 現場に向かうと、自分がひいたであろう人物が横たわっていた・・・。


 


 モルグとは死体安置所という意味。


 低予算ホラー映画らしく、舞台は死体安置所しかない。


 80分の上映をどうのばすのか見物だったが、ジャンプスケアがうまくはまっていて意外とおもしろかった。


 ストーリーは単純明快で、霊が報復にきたのかと思ったら、実はとてつもない邪悪だったというオチである。


 正直いうと、最後のネタバレで、とある人物が透けたままイスに座っているのだが、恐怖を阻害するので、あのシーンは不必要だった気がする。(あー、それで液体漏れてたのね、という伏線はわかった)


 パラグアイという異文化の恐怖にふれてみてはいかがだろうか?

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