夏至まつり800
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文字数 854文字
友人二人と休日を利用して、とある山奥にキャンプに来た。
mabekobehouryuu
夜に、お決まりのバーベキューを食べた後俺はトイレに行きたくなりキャンプ地から少し離れた便所へ一人で行った。
俺は方向音痴という訳ではないのだが、自然というものは恐ろしく、昼間と夜では違う風景を見せるだけではなく、見ている方向によっても全く別の景色を映し出すのだ。
俺は情けないと思いながらも友人に迎えに来てもらおうと、ポケットにしまっているスマホを取り出そうとしたが、胸ポケットにもズボンのポケットにもあるはずのスマホが無かったのだ。
スマホが無いことにパニックを起こし、俺は冷静な判断が出来なくなってしまった。
自暴自棄になってしまった俺は、その場にじっとしているという判断ができず、とりあえず覚えている限り元の道に戻ろうと思い歩き出してしまった。
結果は勿論のこと道に迷った。ちらほらとあった蛍光灯を頼りに森の中を彷徨っていたが、いつの間にか人工的な光は見失ってしまい、今や月明かりだけを頼りにして森の中を歩いている。だが、それも限界に近づいた。
友人たちに今までの出来事を話すと、友人の一人が「夏至日には心優しい神様が降りてきて、困っている人々を助けてくれる」と話してくれた。
俺をここまで導いてくれた蛍は、もしかすると神様だったのかもしれない。
タイトル【夏至に起こった不思議な話】
間部小部法竜
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