第4章 第10話
文字数 693文字
「見つけた〜〜〜〜〜〜!」
全員が振り向く。そう。あんな凄いアイツらがうまくやらないはずはない。幻の湯は見つかるのだ、必然的に! 皆の歓声が上がりかけた時、田所が布団から起き上がる。
「そんな夢を見た。…あれ?」
三ツ矢以外の全員が腰砕けになりしゃがみ込む。勿論、俺もだ。時計をチラリと見る。2時だ。
「ぶはははは。そうか、見つかったか幻の湯は、夢の中で? これは傑作だ! これを読んだ顧客の皆様は何て思うかね。古文書? 幻の湯? なんかこの会社、怪しくない? この会社社長誰? 役員は? 来月の予約件数が見ものだよ本当に。ぶははははは」
ただ項垂れるしか無い。俺も企画部の皆も。そんな中、欠伸をしながら田所がパソコンを覗き、再度叫ぶ
「見つけたぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
三ツ矢を含む全員がパソコンに群がる。そこには湯気が広がる8畳ほどの広さの池の写真がアップされている!
『13時57分。迫田部長が薄っすらとした湯気を発見。14時4分、現場を確認、涌き出でる湯を発見。湯の周りには人造物と思われる石組みも確認。以上より、幻の湯の発見を宣言する』
一人ポツンと佇む三ツ矢を残し、全員が動き始める。山本くんは涙ながらにガッツポーズを決める。騒ぎを聞きつけた村松らもそれに加わり、大広間は騒然となる。
苦虫を噛み潰したような顔で俺を睨みつけ
「では、明日。会議は時間通りに開くので遅刻しないでくださいよ…」
俺は三ツ矢を一瞥し、
「会議は昼からだ。ここにいる者は全員明日は半休を取る。これは専務の俺の業務命令だ。何か問題あるか?」
三ツ矢は奥歯をギリギリと噛み締めつつ、
「…… いえ。では明日…」
全員が振り向く。そう。あんな凄いアイツらがうまくやらないはずはない。幻の湯は見つかるのだ、必然的に! 皆の歓声が上がりかけた時、田所が布団から起き上がる。
「そんな夢を見た。…あれ?」
三ツ矢以外の全員が腰砕けになりしゃがみ込む。勿論、俺もだ。時計をチラリと見る。2時だ。
「ぶはははは。そうか、見つかったか幻の湯は、夢の中で? これは傑作だ! これを読んだ顧客の皆様は何て思うかね。古文書? 幻の湯? なんかこの会社、怪しくない? この会社社長誰? 役員は? 来月の予約件数が見ものだよ本当に。ぶははははは」
ただ項垂れるしか無い。俺も企画部の皆も。そんな中、欠伸をしながら田所がパソコンを覗き、再度叫ぶ
「見つけたぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
三ツ矢を含む全員がパソコンに群がる。そこには湯気が広がる8畳ほどの広さの池の写真がアップされている!
『13時57分。迫田部長が薄っすらとした湯気を発見。14時4分、現場を確認、涌き出でる湯を発見。湯の周りには人造物と思われる石組みも確認。以上より、幻の湯の発見を宣言する』
一人ポツンと佇む三ツ矢を残し、全員が動き始める。山本くんは涙ながらにガッツポーズを決める。騒ぎを聞きつけた村松らもそれに加わり、大広間は騒然となる。
苦虫を噛み潰したような顔で俺を睨みつけ
「では、明日。会議は時間通りに開くので遅刻しないでくださいよ…」
俺は三ツ矢を一瞥し、
「会議は昼からだ。ここにいる者は全員明日は半休を取る。これは専務の俺の業務命令だ。何か問題あるか?」
三ツ矢は奥歯をギリギリと噛み締めつつ、
「…… いえ。では明日…」